伊勢市議会 業者提示条件に反対相次ぐ 駅前再開発で連合審査会 三重

【伊勢市駅前B地区市街地再開発事業について協議する産業建設・教育民生委員ら=伊勢市議会議場で】

【伊勢】三重県の伊勢市議会産業建設委員会と教育民生委員会は7日、連合審査会を開き、保健福祉拠点の入居を巡り市と開発業者との交渉が難航している伊勢市駅前B地区市街地再開発事業について協議した。

各常任委員会をまたいだ議論が必要として同市議会としては初めて開催。市当局からは新たに、市が入居を検討している12階建ての複合ビルの入居応募状況や入居条件について、開発業者に対する聞き取り調査の概要が示された。

市が6月17日に開発業者から受けたとする入居条件によると、賃料を1坪当たり月8千円として「将来の賃料減額に応じない」とするほか、一時金を12億円、賃料の2割を管理・共益費とし、階高変更工事費の精算や固定資産税優遇措置による5年間の納税免除、基本合意に盛り込まれていた「契約に至らなかった場合の経費負担の項目削除」などが提示されていた。

市当局はこのうち、「将来の賃料減額には応じない」の表現について、新型コロナのような状況を除いて定期的に改定の協議に応じると説明があったとした。「項目削除」については工事が既に4割に達していて市の進出が前提であるためとし、一時金12億円については後日業者から積算の詳細を聞くとした。

ビルの入居応募状況については、1階で交渉が進められている歯科医や調剤薬局などのテナントについてはキーテナントである市の動向を見守る状況と報告。新型コロナの影響で白紙となった9、10階のサービス付き高齢者住宅は11、12階と同様に共同住宅に用途変更し、内装工事が完了する年末ごろから内覧会と公募を予定しているとした。

委員からは提示された条件への反対意見が相次ぎ、撤退を含めた事業見直しの可能性を問う質問も挙がった。また市当局の答弁からは当初来年4月を供用開始予定としていたスケジュールが、本契約から1年程度遅れる見込みであることも明らかとなった。

大桑和秀福祉総務課長は「適正な条件での入居を検討しており、そうでない場合は契約しない」と答弁し、あらためて業者からの説明を聞きながら交渉を進めていく方針を示した。