<それぞれの再出発>「最後に勝ち切りたい」 四日市工ハンド部・伊藤主将

【チームメートと練習に励む伊藤主将=四日市市日永東の四日市工業高校で】

「最後に勝ち切りたい」。四日市工業高校3年で、全国高校総体(インターハイ)で男子ハンドボール最多の57回出場を誇るハンドボール部の伊藤湧真主将は、中止が決まった県高校総体の代替大会として9月に開かれる県高校体育大会に向け、練習を続けている。昨年の県総体決勝で桑名工に敗れ、58度目のインターハイ出場を逃した。その代替大会ですべてを出し切り、中学から始めたハンドボールに一区切りをつけるつもりだ。

ハンドボールを始めたのは亀山中時代。攻守の切り替えの速さ、ジャンプシュートなどの迫力あるプレーに魅了された。全国大会での活躍を目指し、兄も進んだ四日市工に入学。県内トップ選手が集まるハンドボール部入部後は「先輩についていくのが必死」。それでも持ち前の得点能力を買われて高1秋からベンチメンバー入り。高2秋には新チーム主将に任命された。

今年3月以降は試練が続いた。新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校で自宅での自主練習が続く間に全国高校選抜、インターハイの中止が決定。6月には国民体育大会の年内開催断念が発表された。目標としてきた大会が相次いで無くなったことに落胆はしたが、ハンドボールを続けてきたことは無駄ではなかったと話す。

「(部活動の)目標はインターハイ優勝だけど目的は社会に出て働く時、どれだけ社会に貢献出来るか」。ハンドボールを通じて培った「周りを見る力」は宝物。ハンドボール部を挙げて取り組んだメンタルトレーニングのおかげで、ものごとを前向きに受け止められるようになったと胸を張る。

残り少ない部活動。「1日1日大事に頑張りたい」。同学年のチームメートたちが活動休止以前より「やる気になっている」ことも心強い。「インターハイ最多出場はすごく誇らしい。これからも出場し続けて欲しい」と話し、後輩たちの成長にも気を配る日々だ。