三重県内路線価 28年連続で下落 トップは10年連続で四日市

【路線価が10年連続で県内トップの「ふれあいモール通り」=四日市市安島1丁目で】

国税庁は1日、令和2年分の路線価を公開した。三重県内の平均変動率は前年比マイナス0・8%となり、28年連続で下落したが、下落幅は4年連続で縮小。南部や伊賀地域などでは依然として下落が続く。

路線価は主要道路に面する土地の評価額。相続税の申告などに使われる。国税庁が国交省の地価公示や不動産鑑定士の鑑定評価額を基に1月1日時点の評価額を算定し、ホームページなどで公開している。

県内の最高路線価は、四日市市安島一丁目の「ふれあいモール通り」で1平方メートル当たり32万円。乗降客の多い駅周辺に立地し、マンションなどが需要を押し上げて10年連続で県内トップを維持している。

県内で上昇率が最も高かったのは、伊勢市宇治今在家町の「館町通線通り」で前年比6・7%増の24万円。伊勢神宮内宮の鳥居前に通じる「おはらい町」として知られ、4年ぶりのトップに返り咲いた。

路線価が最も低かったのは、尾鷲市古戸町の「国道42号通り」で、1000円下落の4万8千円。

下落率が最も高かったのは、名張市希央台五番町の「名張駅桔梗が丘線通り」でマイナス3・1%だった。

三重、愛知、岐阜、静岡の東海四県では、三重県内にある松阪、尾鷲、上野の各税務署管内だけが下落。最高価格は名古屋市中村区名駅一丁目の「名駅通り」で1平方メートル当たり1248万円だった。

路線価の調査に携わった片岡浩司不動産鑑定士は四日市市内の地価について「駅周辺の高い集客力を背景に安定した上昇が続く」とし、伊勢市内の上昇は「改元と新名神県内全通の効果が大きい」と語る。

尾鷲市内は「国道沿いの出店が一段落し、高速道路の延伸によって客足の減少も懸念される」と指摘。名張市内は「駅周辺の需要は低く、大型店舗に近い団地にシフトしている」と話す。

今回の路線価は新型コロナウイルスの影響を反映していない。片岡鑑定士は「テナントの撤退などで商業地を中心に下落も懸念されるが、今後の経済状況にもよるため先行きは見通せない」としている。