桑名市 公金から根拠不明な支出 河川漁協へ220万円 三重

桑員河川漁協組合長の川﨑幸治容疑者(61)が恐喝未遂などの疑いで、三重県警に逮捕された事件で、桑名市上下水道部が同漁協に支出根拠の不明な金を「補償金」などの名目で支払っていたことが25日、分かった。市の調べでは支出期間は少なくとも平成29年度まで判明しており、費用は計220万円。市幹部は伊勢新聞の取材に企業会計からの支出を認め、「いつ始まったのかは分からないが支出根拠の分からない金。出し続けるのは良くない」と釈明した。県警組織犯罪対策課は市と漁協が長年にわたり不適切な関係にあったとみている。

同市水道課によると、金の支出は令和2年度が35万円、同元年度が45万円、平成30、29年度はいずれも70万円。名目は平成29、30の両年度は「桑員河川漁協補償金」など、令和元年度からは「員弁川環境保全活動協力金」に変更した。

名目変更の理由について、同部の伊藤恒之部長は「補償金」の支出根拠が不明なため、組合が行う河川清掃などの環境保全事業に対する「協力金」にしたと説明。平成29、30年度の支出額70万円の根拠も不明なため、令和元年度は組合の環境保全事業の半額を「協力金」として支払ったという。

支払いがいつ始まったのかは不明だが、県警の調べでは支払金額が単年度で数100万円に上った年が数年あったことが確認されている。捜査関係者は「市に何か見返りがあったわけではないが、悪しき慣習がまかり通り、市は組合に過剰な忖度(そんたく)をしていた」とみている。

一方、市水道部の部長職の業務引継書には、管理職が異動し、新任者が着任した際は関係部署へあいさつする事項があり、国や県の関係部署に加え、同漁協の組合長も訪問先に上がっている。伊藤部長は「本来市が一方的に頭を下げてあいさつに行く理由がない」と話し、市と漁協の間に不自然な関係があったことを認めた。この事項は代々の部長職の間で受け継がれたとみられる。