伊勢市議委員会 複合ビル入居、白紙に 駅前再開発、コロナ影響 三重

【駅前再開発事業について協議する委員ら=伊勢市議会産業建設委員会で】

【伊勢】三重県の伊勢市議会産業建設委員会(辻孝記委員長、8人)は25日開き、市が保健福祉拠点施設の入居を検討している同市駅前B地区市街地再開発事業の進捗(しんちょく)状況が報告された。複合ビルに入居を予定していた主事業のサービス付き高齢者住宅が新型コロナウイルス感染症の影響で白紙となり、開発業者からは以前より厳しい条件を提示されたことなどが明らかとなり、委員からは不安や説明を求める意見が相次いだ。

同市都市計画課などによると、昨年6月に着工した12階建ての複合ビルは5月末現在、進捗率34%。このうち9―10階に入る予定だったサービス付き高齢者住宅がコロナの影響により白紙となることが決まったという。

また市が保健福祉拠点の入居を検討している5―7階について、開発業者である「伊勢まちなか開発」から今月提示のあった条件では、賃料を1坪当たり月8千円として「将来の賃料減額に応じない」の文言を記載。預かり金12億円、管理・共益費は賃料の約2割とし、2月時点にはなかった新たな条件として固定資産税優遇措置による5年間の納税免除が提示された。

加えて、「基本協定において賃貸借契約の締結に至らなかった場合、双方が事業の準備に関して既に支出した費用は各自の負担とし、相互に債権債務関係の生じないこととする旨の項目を記載しない」とする文言が入り、市が撤退した場合に損害賠償請求される含みを持たせ、基本合意からは大きく後退した内容となった。

テナントが入らない場合もビルが完成して受け渡しが完了した時点で伊勢まちなか開発が市の補助対象になるとし、委員からは不安の声が相次いだ。また問題が各常任委員会の範囲を超えるとし、開発業者を交えた全員協議会の開催を求める意見も挙がった。

森田一成都市整備部長は「にぎわい創出に向けた再開発事業として取り組んでいる。次の策もあると聞いており、開発業者と調整していきたい」と述べた。