三重県議会常任委 新型ウイルス対策、提案募る 県民参加予算、きょうから

【みんつく予算の説明を受ける総務地域連携常任委=三重県議会議事堂で】

三重県議会は23日、総務地域連携、防災県土整備企業、教育警察の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。県当局は総務地域連携常任委で、県民の提案を施策に取り入れる県民参加型予算(みんつく予算)を、来年度当初予算案の編成でも実施すると報告した。今回は新型コロナウイルス感染症の対策に特化し、6月24日からホームページなどで提案を募る。
〈総務地域連携=野村保夫委員長(9人)〉
みんつく予算は県民の意見を予算に反映させることを目的として実施し、本年度当初予算案の編成に続いて2回目。前回は20のテーマを設け、229件の提案が寄せられた。

【みんつく予算】
今回は新型コロナに関連し、命と健康を守る▽雇用の維持と新しい働き方▽経済の再生と進化▽安全安心な暮らしの再構築▽分断と軋轢からの脱却▽人材育成の転換―の6項目で8月末まで提案を募る。

県は寄せられた提案を元に事業を策定した上で、実現させたい事業を選んでもらう県民投票を12月中に実施する予定。投票結果を踏まえ、予算総額が5千万円程度の範囲内で実施する事業を選定する。

【デジタル戦略】
県当局はICT(情報通信技術)の効果的な活用を目指す「みえデジタル戦略推進計画」の最終案を示した。新型コロナの感染拡大を契機にICTの活用を強化すると定めた。

官民データ活用推進基本法で都道府県に策定の義務がある計画の位置付け。ICTを活用した県庁改革と情報基盤整備▽県民サービスの向上▽社会課題の解決と新たな価値の創出―を基本方針に定めた。

中嶋年規委員(自民党県議団、5期、志摩市)は、行政のデータを民間に活用してもらう「オープンデータ」の推進を要望。「多くの人からアイデアを募るなど、積極的に取り組んでほしい」と求めた。
〈防災県土整備企業=藤根正典委員長(8人)〉
企業庁は桑名市の三重ごみ固形燃料(RDF)発電所の撤去に向けた作業が新型コロナウイルス感染症の影響で、当初の予定より2カ月ほど遅れていると報告した。撤去の完了は令和4年秋ごろの見通し。

【RDF】
企業庁によると、撤去費用や工期を算出する設計業務を委託した東京の設計事務所との打ち合わせが、感染拡大防止の移動自粛によって予定通り進まなかったことが理由。電話で連絡していたものの、詳細な打ち合わせができなかった。

山本佐知子副委員長(自民党県議団、1期、桑名市・桑名郡)は、打ち合わせの遅れに伴う撤去時期への影響を尋ねた。喜多正幸企業庁長は「撤去工事の契約は本年度の後半になる。工事は2年ほどかかるため、令和4年秋以降に完了する見込み」と説明した。

【高潮浸水想定】
県は台風で高潮が発生した場合の浸水想定区域図を、今夏に県のホームページで公表すると報告した。最大規模の高潮が発生した場合の水位を想定し、木曽岬町から伊勢市まで6市4町の浸水レベルを色分けして表示する。

避難勧告の発令や住民の避難判断に活用してもらうため、平成30年度から策定に向けた作業を進めていた。国内に襲来した台風の移動速度としては過去最速だった伊勢湾台風などを想定し、高潮が最大となる台風の経路を進むことを想定している。
〈教委警察=濱井初男委員長(8人)〉
県警は犯罪や事故の情勢、老朽化施設などの現状と対策を議題とし、社会問題となっているあおり運転対策として、高速道路や名阪国道では県警ヘリがパトカーと連携し、車両を追尾していると報告した。

【事故情勢】
伊藤達彦交通部長は県内の事故死亡者数が5月末現在で対前年比12人増と指摘。危険なあおり運転に対する社会的関心が高まり、今国会で自動車運転死傷処罰法と道交法が改正されたことを紹介し「(罰則が強化された)改正規定を効果的に運用する」と述べた。

一方、伊藤部長は平成中期以降、県警の予算が大幅に減少したことで「横断歩道や道路標識の更新が滞っている」と強調。横断歩道は全体の41%、道路標識は38%が更新基準を満たしていないという。「これまで延長に次ぐ延長を重ねてきたため、相当な予算額が必要になる」と指摘した。

【老朽化対策】
宮関真由美警務部長は県内18署の中で最も古い大台署の建替え計画を紹介。本年度から令和6年度まで
予定している。築40年以上の署は尾鷲署、桑名署など計7署あり、来訪者の駐車スペースが足りないなどの問題があると指摘した。

交番や駐在所も老朽化が進み、相談室がないことからプライバシーが保てないなど機能面の不具合があるという。稲葉幸弘地域部長は「過去3年で建て替えたのは3施設。今後は計画性が必要」と述べた。