三重県議会常任委 コスモ石油が6億円支払い 油流出で県に解決金

【調停案に合意する議案を全会一致で「可決すべき」とした環境生活農林水産常任委=三重県議会議事堂で】

三重県議会は22日、戦略企画雇用経済、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。県は環境生活農林水産常任委で、桑名市五反田源十郎新田の河川敷に有害物質のPCB(ポリ塩化ビフェニール)を含む油が流出した問題で、コスモ石油(東京)に油の回収と処理を求めた民事調停について、同社が県に6億円の解決金を支払うことで双方が合意する見通しとなったと明らかにした。県は同社が油を埋め立てたと推認し、平成28年10月に調停を申し立てていた。

 

〈環境生活農林水産=中瀬古初美委員長(8人)〉
桑名市五反田源十郎新田で有害物質のPCB(ポリ塩化ビフェニール)を含む油が流出した問題の民事調停で、四日市簡裁が示した調停案に合意する議案を全会一致で「可決すべき」とした。

【調停合意】
県によると、調停案は四日市簡裁が4月27日に提示。「コスモ石油が県に解決金として6億円を支払う」と定めている。同社は調停案を受け入れる見通しで、県当局は調停案を受け入れる理由を「公平中立な判断のため」と説明した。

問題を巡っては、平成19年9月に員弁川の河川敷で油の流出が確認され、県は約85億5千万円を投じて除去を進めている。県は28年10月、コスモ石油の前身が過去に油を埋め立てたと推認し、同社に回収と処理を求める民事調停を申し立てていた。

【LGBT】
県は性的少数者(LGBT)に対するカミングアウト(告白)の強制などを禁止する「多様な性的指向・性自認に関する県条例(仮称)」を提出する時期について、来年の県議会2月定例月会議を予定していると明らかにした。

県は有識者や性的少数者らでつくる条例検討会議を7月にも立ち上げて条例案を策定した後、パブリックコメント(意見公募)を踏まえて最終案をまとめる予定。来年3月の公布を経て施行する方針。制定されれば都道府県としては4例目となる。

 

〈医療保健子ども福祉病院=倉本崇弘委員長(9人)〉
四日市市で平成29年に当時6歳の女児がペルー国籍で母親の内縁の夫から虐待を受けて死亡した事件で、県は検証委員会から受け取った報告書を踏まえた対応を報告した。

【虐待死事件】
県は事件前の対応について「女児の姉が一時保護されたため、終結ケースとしていた」と振り返った。転居した女児らの情報が転居先の市に引き継がれなかった問題には「何を転居先に引き継ぐかの取り決めはなかった」と説明した。

その上で「県が終結ケースとした後も、市町が一定期間は継続的に見守る必要がある」とし、研修会などを通じて市町職員の人材育成を図ると説明。転居先の市町が就学状況などを把握するための手順を定めたガイドラインを作成する考えも示した。

【子ども教室】
今井智広委員(公明党、4期、津市)は、県が放課後児童クラブに配布する電子マネーやマスクなどの「みえ支え〝愛〟セット」について、臨時休校中も開設した「放課後子ども教室」が配布の対象外となっていることを問題視した。

県当局は厚生労働省の通知などに基づいて放課後児童クラブに臨時休校中の開設を求めていたことを踏まえて配布の対象を選んだと説明。「配布に当たっては一定の線引きをする必要があった」「今後は同様の指摘がないようにしたい」と返答した。

 

〈戦略企画雇用経済=木津直樹委員長(8人)〉
三重テラスや首都圏の応援店舗での県産品購入に使えるプレミアム商品券を発行する県の事業に対し、県産品以外の購入に使われることを懸念した委員から「制度設計に無理がある」との指摘が上がった。

【商品券】
商品券の発行は、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ県産品の消費拡大が目的。1万円の商品券で1万2千円分の商品を購入できる。早ければ8月中にも発行する方針。

この事業に対し、三谷哲央委員(新政みえ、7期、桑名市・桑名郡)は「応援店舗では県産品以外も販売している。制度設計に無理がある気がしてならない」と指摘。「こっそり現地を見せてもらう」と語った。

県当局は「応援店舗に理解を得られるよう説明したい。店内で商品券に関する表示も設ける」と返答。雇用経済部長を兼務する廣田恵子副知事は「応援店舗との信頼は長年にわたって築かれている」と述べた。

【イベントスペース】
山本教和委員(自民党、9期、志摩市)は、県が三重テラスの2階に設けているイベントスペースについて「県産品の情報発信で有効に活用できる方法はないのか」と尋ねた。

県当局は「3密を避けなければならず、積極的に集客するスペースとしては、なかなか使いづらい」と説明。代替策として、インターネット上でのイベント開催を検討していることを明らかにした。