ベトナム領事に贈賄疑い 男逮捕、証明書発行巡り 三重県警

在大阪ベトナム総領事館の領事に現金を提供し、外国人が結婚する際に必要な書類を不正に発行してもらったとして、三重県警捜査2課は10日、不正競争防止法違反(外国公務員贈賄)の疑いで、鈴鹿市国府町、ベトナム人の自動車等修理販売業グェン・バン・ミン容疑者(46)を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めている。外国人の公務員に対する贈賄の摘発は全国4例目。

逮捕容疑は昨年5月28日と7月9日、外国人が日本で結婚する際に必要な書類で、不法残留者や短期滞在者には発行できない婚姻要件具備証明書などを不正に発行してもらうため、在大阪ベトナム総領事館の領事の個人口座に現金計14万円を振り込んだ疑い。

同課によると、ミン容疑者は不法残留中のベトナム人と、90日の短期滞在資格で国内にとどまるベトナム人の計2人に頼まれ、領事に金を提供。いずれの証明書も発行されており、不法残留のベトナム人には旅券も発行されたという。日本人配偶者の資格を得ることで国内への長期滞在につなげることが狙いとみて調べている。

ミン容疑者は昨年、入管難民法違反(不法就労助長)と同法違反(偽造在留カードの行使、提供)の疑いで逮捕、起訴され、懲役1年6月、罰金150万円の実刑判決が今年4月に確定。この捜査の過程で不正競争防止法違反の疑いが浮上した。

同課と組織犯罪対策課、鈴鹿署は10日、同署に合同捜査本部を設置。ミン容疑者が仕事として外国人の在留資格などの違法取得を支援していたことから、今回の件でも余罪がないかを調べる。一方、外国人公務員の収賄を取り締まる法律がないため、領事の立件化はできないという。