国体リハの復活支援 三重県議会・一般質問 市町の意向で県当局

三重県議会6月定例月会議は10日、山内道明(公明党、2期、四日市市選出)、山本里香(共産党、2期、同)、平畑武(新政みえ、1期、鈴鹿市)、石垣智矢(自民党県議団、1期、いなべ市・員弁郡)、舘直人(草莽、5期、三重郡)の5議員が一般質問した。県当局は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて中止した三重とこわか国体の競技別リハーサル大会について、多くの市町から「あらためて開きたい」との意向があるとして、開催に向けて支援する考えを示した。舘議員への答弁。
■連帯保証人を不要に ― 山内 道明議員(公明党)
県営住宅の入居要件となっている連帯保証人の確保を不要とするよう求めた。県当局は「連帯保証人は原則として必要」としつつ、連帯保証人に関する要件の緩和を検討する考えを示した。

【SDGs】
山内議員 県が新型コロナウイルスの感染防止と経済の両立に向けて策定した「みえモデル」の視点の一つに、SDGs(持続可能な開発目標)がある。みえモデルの策定に当たり、SDGsの視点を重視した知事の考えは。

知事 新型コロナは私たちの意識や生活に変化をもたらし、持続可能性について真剣に考えるきっかけにもなった。社会の変化や持続可能性に注目が集まっている今だからこそ、みえモデルを通じてSDGsを共有し、持続的な社会の原動力としたい。

【県営住宅】
山内議員 国交省は県営住宅の入居要件にある保証人確保を外すよう全国の自治体に求め、愛知県などが廃止した。新型コロナの影響を受けた入居には柔軟に対応しているというが、今後も連帯保証人を立てなくても良いようにすべき。

真弓県土整備部理事 入居には原則2人の連帯保証人を必要とするが、困難な場合は一人でも可能としたほか、連帯保証人の所得要件も緩和した。家賃債権保全の点から連帯保証人は必要だと考えるが、昨今の経済情勢も踏まえ、さらなる要件の緩和を検討する。
■地域医療の構想は ― 山本 里香議員(共産党)
新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れる病床が必要になることを踏まえ、病床を削減する「地域医療構想」の方向性を尋ねた。県は「非常時に各医療機関が果たす役割という観点を織り込みながら検討する」と答弁した。

【地域医療構想】
山本議員 厚労省は流行ピーク時に県内の1日当たりの重症者を110人と試算している。県では地域医療構想で病床が削減され、公立・公的病院の再編統合が進められようとしてきたが、これでやっていけるのか。

加太竜一医療保健部長 新型コロナウイルスの発生を受け、患者を受け入れる一般病床を確保するなど臨時的な対応を取った。今後の地域医療構想の議論では平時の医療提供体制に加え、非常時に各医療機関が果たすべき役割という観点も織り込む。

【PCR外来】
山本議員 必要な人にきちんと検査が行き渡ることが大切。県内約10カ所に「地域外来・検査センター(PCR外来)」ができるが、体調が悪く感染が心配な場合は、どうしたらいいのかフローを明確に教えてほしい。

加太医療保健部長 診療所などで医師が新型コロナウイルス感染症の疑いがあると判断した場合に、PCR外来を直接案内し、患者から検体を採取する新たな流れができる。検査体制が充実することで、これまでよりも幅広く、迅速に検査を実施できる。
■横断歩道整備継続を ― 平畑武議員(新政みえ)
横断歩道の塗り替えに注力する県警の姿勢を評価しつつも「まだ消えている横断歩道がある」と指摘。岡県警本部長は、著しくすり減った横断歩道での取り締まりは無効となる可能性があると懸念し、引き続き塗り替えの予算確保に努める考えを示した。

【トイレ洋式化】
平畑議員 学校は耐震化が最優先されるため、トイレの改善はなかなか進まないのが現状だと思う。57の県立高校にある洋式トイレの割合は、平均28%。70%以上は1校しかない。どのように洋式化を進めていくのか。

木平教育長 3月に策定した県立学校の長寿命化計画にトイレの洋式化を位置付けた。令和6年度までの5年間で、洋式化率は約82%となる見込み。この計画でも一部の学校は70%に満たないが、令和6年度に再び洋式化が必要かを検討して対応したい。

【横断歩道】
平畑議員 ここ数年、交通安全施設の整備に対する予算は上昇し、いろんな所で横断歩道を塗り替えていると感じる。一方、まだまだ消えている横断歩道がなくなったわけではない。安全を確保する予算を十分に支出しているのか。

岡県警本部長 予算の少ない年の分だけ、塗り替えきれない場所が残る。県内では、横断歩道で止まらない車が多いことが大きな問題。著しいすり減りを放置すれば一時停止の規制効力が失われ、違反を取り締まっても無効、違法となる。塗り替えに力を入れる。
■豚熱の感染防止策は ― 石垣 智矢議員(自民党県議団)
CSF(豚熱)やASF(アフリカ豚熱)の感染拡大防止策を尋ねた。鈴木英敬知事はイノシシ向けの経口ワクチンを散布する一連の作業を今月中旬にも始めると明らかにした。ワクチンの散布は今春に予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う移動の自粛などで開始が遅れていた。

【CSF】
石垣議員 CSFはまだ収束には至らず、ASFが世界中で猛威を振るっている状況。CSFやASFの感染拡大の防止に向けて、県としてどのように対応するのか。

知事 感染確認エリアが拡大している野生イノシシの対策を加速させるため、散布箇所を前回の倍程度に増加した上で、6月中旬以降、順次、経口ワクチンの散布を進める。CSFやASFの感染拡大防止に向けて、緊張感を持って取り組む。

【観光産業】
石垣議員 県内経済の中核を担う観光産業が新型コロナウイルス感染症の影響で苦境に立たされている。知事はブログなどで県民対象のクーポン券を実施したいとの考えを示されていた。ぜひやってほしい。

知事 検討している宿泊クーポン券や体験施設で使えるクーポン券は、今打ち出している支援策とは別でやりたい。1時間圏内の人向けの「マイクロツーリズム」の需要が出てくると言われているので、県内観光の再活性化を図る。
■指定管理者への対応を ― 舘直人議員(草莽)
新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に休業した公共施設の指定管理者について「経営が厳しい状況となった」と指摘。県当局は不測の事態に関する対応を定めた協定に基づき、指定管理者の減収分を負担する考えを示した。

【リハーサル大会】
舘議員 三重とこわか国体では42の競技別リハーサル大会が予定されていたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、既に23大会が中止、1大会が見合わせとなった。中止となった市町や団体をフォローしていくのか。

辻国体・全国障害者スポーツ大会局長 リハーサル大会が中止となった会場の市町からは「別の大会をあらためてリハーサル大会として開きたい」との声を多く頂いている。再び開催したい意向のある市町は引き続き補助金の交付対象として位置付けて支援する。

【指定管理者】
舘議員 民間が指定管理者制度に基づいて運営している34の公共施設があるが、新型コロナウイルスの感染拡大防止を受けた県の要請で臨時休業したことで、施設の管理運営は厳しい状況にある。県として適切な対応をすべき。

紀平総務部長 指定管理者と結んでいる協定は、今回のような不測の事態に関するリスク分担について、指定管理者の責めに帰す理由以外は県が休業などに伴う減収を負担することとしている。協定の考え方に基づき、今後の補正予算で適切に対応したい。
<記者席 ― おやじギャグでスタート>
○…平畑議員は、山崎議員が松阪球場の電光掲示板化を要望した昨年12月の一般質問について「球場だけに窮状が伝わってきた」と典型的なおやじギャグでスタートを切った。

○…その後も「山崎議員の質問は華麗だった」とたたえて「私は加齢臭。同じ『かれい』でこうも違う」と、今度は自虐ネタとの合わせ技。寒いギャグで議場は「過冷」した。

○…8月に第1子が生まれる予定の石垣議員。鈴木知事は「パパになられるということで、心よりお祝い申し上げる。男性の育児参画に率先垂範されることを期待する」と祝福した。

○…石垣議員は「男性の育児参画で自分自身が前に立ちたい。食器の後片付けと風呂掃除、トイレ掃除が日課なので、育児も家事も積極的にやる」とアピール。男性県議が“育休”を取得する日も近い?