児童虐待相談が最多2229件 昨年度の県内

三重県は5日、令和元年度に対応した児童虐待の相談が前年度比7.5%(155件)増の2229件だったと発表した。統計を取り始めた平成2年度以降で最多となり、2年連続で2000件を超えた。一方、新型コロナウイルスの感染が拡大してからの相談件数は、前年同期と横ばい。県は臨時休校によって学校からの通告が減ったことが要因とみている。

子育て支援課によると、児童虐待の相談件数は5年連続で増加。同じく5年連続で過去最多を更新した。平成21年度は500件程度だったが、24年度に初めて1000件を超え、5年前と比べて倍増している。

内訳は心理的虐待が最も多く、前年度比122件増の1061件。身体的虐待は689件(80件増)、怠慢や拒否(ネグレクト)は440件(66件減)、性的虐待は39件(19件増)だった。

児童相談所別では北勢児相の814件が最多。紀州児相だけが減少し、77件だった。中勢児相は475件、鈴鹿児相は452件、伊賀児相は244件、南勢志摩児相は167件だった。

虐待を通告した組織は、市町が69件増の811件、警察が77件増の583件、近隣・知人が23件増の272件、学校が15件減の160件など。ここ数年、市町や警察の増加が目立つ。

加害者のうち、実母が1125件で最多。実父は941件、実父以外の父は89件、実母以外の母は8件。被害者は年齢別で零歳児の186件が最多。未就学児が全体の約半数を占めた。

相談が増加した時期は、新型コロナが国内で広がり始めた1月より前に集中。今年1―3月は横ばいで、4月は減少に転じた。県は臨時休校によって学校からの通告が減ったことが主な要因とみている。

鈴木英敬知事は5日のぶら下がり会見で「関心を持つ人が増えての増加ではあるが、重く受け止める」とし、4月の減少は「だからといって虐待がなくなったわけではない。気を引き締めて対応する」と述べた。