性的指向の暴露禁止 三重県がLGBT条例 年度内の制定目指す

【提案説明で、LGBTへの理解を広げるために条例を制定する考えを表明する鈴木知事=三重県議会議事堂で】

三重県は3日の県議会6月定例月会議本会議に、新型コロナウイルス感染症の対策費として約81億3700万円を追加する一般会計補正予算案など18議案を提出した。鈴木英敬知事は提案説明で、性的少数者(LGBT)への理解を広げるため、性的指向の暴露などを禁止する条例を制定する考えを示した。年度内の制定を目指す。補正予算案は30日の本会議で採決される。

県によると、条例が制定されれば、都道府県としては大阪、東京、茨城に続き4例目。条例には性的少数者に対してカミングアウト(告白)を強制することや、本人の了解なく性的指向を暴露することを禁止する条項を都道府県では初めて盛り込む。

鈴木知事は「性の多様性について広く理解され、差別や偏見が解消されるよう、多様な性的指向・性自認に関する新たな条例の制定に取り組む」と説明。カミングアウトの強制や性的指向の暴露について「人間関係を分断し孤立に追い込んだりしかねない」と述べた。

一般会計補正予算案は、医療体制を整備するための費用に44億3400万円を計上。PCR検査を実施する「地域外来・検査センター」を県内の10カ所程度に設置する費用も含まれる。介護施設での感染を防ぐための費用4億4800万円も盛り込んだ。

提出議案はほかに、廃止された主要農作物種子法に代わる県主要農作物種子条例案や、感染者の移送などに当たった県職員に日額4千円以内の試験防疫業務手当を支給する条例改正案など。県立学校に電子黒板や学習用情報端末を導入する議案も提出した。

また、県議会代表者会議のメンバーを務める7議員は新型コロナウイルス感染症の対策に充てるため、政務活動費を議員1人当たり月額18万1500円とする条例改正案を提出。7月から1年間にわたって現行の23万1000円から4万9500円削減する。