新型ウイルス 第2波備え対策強化を 近畿知事会議、政府要望へ 三重

【近畿ブロック知事会議で発言する鈴木知事=三重県庁で】

三重など2府8県でつくる近畿ブロック知事会議は28日、新型コロナウイルス感染症の対策をテーマに意見交換し、感染症の第2波に備えるための対策強化を政府に要望すると決めた。鈴木英敬三重県知事は「労働者の雇用が奪われてはならない」とし、緊急雇用対策の必要性を強調。出席者からは、これまでに実施した対策の検証を求める声も上がった。

当初は徳島県での開催を予定していたが、新型コロナの感染拡大防止を目的にウェブ会議で実施。各府県の知事らは、感染拡大によって浮上した課題や第2波に備えた取り組みなどを紹介し合った。

鈴木知事は、保健所職員の負担を軽減するため、感染者と検体の搬送業務を民間に委託していることや、感染拡大時の災害発生を想定して避難所でマスクや消毒液の備蓄を進めていることなどを紹介した。

また、派遣労働者の多くが6月で契約の期限を満了することから、リーマン・ショック時と同様に政府が自治体の緊急雇用創出事業を支援すべきだと主張。「雇用が大量に奪われてはならない」と訴えた。

吉村洋文大阪府知事は「できるだけ早く陽性者をキャッチするため、検査が重要」と強調。1日当たりの最大検査件数を1400件に増やしたことや、6月に大規模な抗体検査を実施することを紹介した。

また、重症者を対象としたICU(集中治療室)の拠点となる施設を、首都圏と関西圏に設けるべきだと主張。「国の大きな予算から見れば、すずめの涙で作れる」とし、要望に盛り込むよう求めた。

出席者からは「PCR検査の基準を絞りすぎていたと思う」(荒井正吾奈良県知事)「休業要請は全国に広がったが、どこまで効果があったのか検証すべき」(平井伸治鳥取県知事)といった指摘もあった。

近畿ブロック知事会議は出席者の意見を踏まえ、近く政府への要望まとめる。会長の仁坂吉伸和歌山県知事は「第2波に備えた体制構築や社会経済活動の再開に向け、引き続き協力しよう」と呼び掛けた。