海底送水管40年ぶり更新 答志島と神島7.9キロ結ぶ 三重

【神島(奥)に向けて敷設台船から海へと投下される海底送水管=伊勢湾口付近の海上で】

【鳥羽】三重県鳥羽市の離島、答志島と神島間約7・9キロを結ぶ海底送水管が40年ぶりに更新されることとなり、海域での施工を担当する古河電気工業(本社・東京都)が13日、発注元の市や報道陣に湾上での敷設作業を公開した。

同市の水道事業は県内14市の中でも2番目に古く、大正13年に認可を受け、翌14年10月から供給を開始した。市内の有人離島4島(本土の一部を含む)には、海底送水管を通じて本土から送水している。神島には蓮ダム(松阪市飯高町)を水源とする県南勢水道用水を、鳥羽市(本土)の堅神配水池から答志島経由で送水している。

今回更新される答志島―神島間の送水管は、市内に敷設されている6本の海底送水管のうちの1つで、昭和54年に敷設された。しかし平成19年に停泊船のいかりが接触する事故で断線し、島民らは数カ月間生活用水を給水車に頼る生活を余儀なくされた。後に復旧したが、老朽化に伴う漏水などが課題となっていた。

新たな送水管敷設工事では、総延長を約7・7キロに短縮。令和元年7月―2年6月30日の2カ年にわたる事業で、設計や建設を含む総事業費は約9億4295万円。うち4億5千万円は国からの補助を受けている。

工事は、鉄線で二重に補強した内径約10センチの送水管を最深約80メートルの海底に沈めて、約1メートルの地中に埋設。地盤が固く埋設できない場所は鋳鉄製の防護管で送水管の周囲を覆う。

海域での敷設作業は12日から始まり、13日は、専用の敷設台船から、ブイ(浮き)につないだ状態の送水管を海へと送り出した。その後、ダイバーらがブイを切り離し、送水管を規定の場所に沈める作業の様子が公開された。

順調に工事が進めば6月中旬にも供用開始できる見込みで、現行の送水管から切り替えるという。担当する同社電力事業部門の斉藤良平主査(57)は「起伏が激しい場所で防護作業に気を遣った。高い品質でなるべく早く通水させたい」と話した。

同市水道課の重見昌利公務係長(40)は「新しい送水管で次の世代の島の人々に安全安心な水を届けていきたい」と話していた。