母貝養殖向け実証実験スタート 志摩でアコヤガイ大量死対策

【アコヤガイの稚貝が付着した網をかごに入れて海域に投入する養殖業者ら=南伊勢町の神前浦で】

【志摩】昨年夏に発生したアコヤガイの大量死に向けた対策として、三重県志摩市が取り組む母貝養殖事業化に向けた実証実験が28日、スタートした。市内の養殖業者らが、同市浜島町浜島の県栽培漁業センターで生産したアコヤガイの稚貝約20万個を南伊勢町神前浦まで運び、養殖海域に浮かべたいかだにつり下げた。

昨年7月ごろに発生したアコヤガイの大量死を受け、同市では真珠養殖に必要となる母貝の安定供給に向けた実証実験を計画。養殖いかだの設置費や実験の運営に向けた委託事業費など予算計約1100万円をかけ、準備を進めてきた。

実験では、養殖業者や母貝養殖事業に関心を持つ漁業関係者を対象に公募をかけ、集まった12人で三重真珠養殖研究会を設立。過去に母貝養殖を実施していたとされる同海域に設置した養殖いかだに稚貝を入れたかごをつり下げ、毎日手入れをしながら成育に取り組む。順調にいけば来年6―7月には核入れができる大きさに成長するという。

研究会員で同市志摩町布施田の漁業山口寿さん(70)は「色々なことを試験的にやらないとわからない。7―9月を乗り切れば何とかなると思うので一生懸命管理したい」と話していた。