松阪・安楽寺 仏像2体を市指定文化財に 鎌倉時代、快慶作など 三重

【木造阿弥陀如来立像(左)と木造地蔵菩薩立像】

【松阪】三重県松阪市はこのほど、同市安楽町の安楽寺が所有する木造阿弥陀如来立像(高さ78センチ)と木造地蔵菩薩立像(同52センチ)の2体を市指定有形文化財に指定した。いずれも鎌倉時代作。

阿弥陀如来立像の左足下には鎌倉時代に活躍した仏師快慶の名前が墨書で書かれている。快慶作の仏像は県内2例目。

地蔵菩薩立像は作風から快慶かその至近の人物が制作したとみられる。台座裏の墨書銘から奈良・眉間寺旧蔵資料の可能性がある。

奈良国立博物館のX線CTスキャン調査で、いずれからも像内に納入された紙や木片を確認した。

同市文化課は「阿弥陀如来立像は快慶の作が明らかで重要な作例と位置づけることができる。地蔵菩薩立像は造像当初の表面彩色の残存状況が良好な点が貴重」「内容は未詳ながらも像内納入品が重要な情報を提供する可能性がある」と指定理由を説明している。

同寺は浄土宗寺院。江戸時代前期に開かれたと推察される。仏像は県総合博物館に寄託した。

今回の指定で市内の指定・登録文化財数は計273件となった。