新型ウイルス 緊急総合対策は100億円超 三重県、協力金で大幅増加

三重県が新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に策定した「緊急総合対策」の総額が、少なくとも100億円を超える見通しとなったことが21日、関係者への取材で分かった。一部店舗に対する休業要請に伴う協力金の支払いを表明したことで、当初の想定を大幅に上回った。ほぼ全額を国の臨時交付金で賄う方針。県は22日に総合対策を公表する。

県は総合対策の費用を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を24日の県議会本会議に提出する方針。当初予算案が可決されたばかりの4月中に、多額の補正予算案を編成するのは異例だ。

当初、補正予算案の総額は約68億円となる見通しだった。一方、県は緊急事態宣言の対象地域が拡大されたことを受けて「緊急事態措置」を表明したことに伴い、急きょ補正予算を再編成していた。

関係者によると、総合対策の総額が大幅に増加した主な要因は、休業や時短営業の要請に応じた事業者への協力金。県内の1万者に対する支払いを想定し、補正予算案には50億円を計上する方針。

総合対策には、軽症者が入るホテルを借り上げるための費用も計上。検査態勢の増強に向けた費用や医療機関に提供する防護服などの購入費、中小事業者を対象とした新たな融資制度の費用も盛り込む。

補正予算の編成に当たっては、貯金に当たる財政調整基金(財調)を取り崩さず、借金に当たる県債も最小限にとどめる方針。ほとんどの支出を国の臨時交付金で賄うことを想定して予算を編成した。

ただ、予算書上で見込む臨時交付金の全額が実際に国から交付されるかは、現時点では未確定。国からの交付が想定よりも少なければ財源不足となり、新たな財源の確保に迫られる可能性もある。

「金額が未確定の臨時交付金を財源に見込むという平時では考えられない編成だ」と関係者。「ほぼ全額を臨時交付金で賄おうとする意思を予算書を通じて示す狙いがある。いわば国への圧力だ」と明かす。