新型ウイルス 三重県内で初の死者 死後に感染判明

【記者会見で、新たな感染を発表する鈴木知事=三重県庁で】

三重県と四日市市は16日、市内で死亡が確認された50代男性会社員が新型コロナウイルスに感染していたと発表した。感染者の死亡が確認されるのは県内初。県内に居住する30―80代の男女5人の感染も判明した。既に感染が確認された井村屋グループ(津市)で勤務する男性会社員の同僚、すし店の調理師、保育園の事務員ら。県内の感染確認は26人となった。

四日市市によると、50代男性は7日に発熱し、9日に医療機関を受診。レントゲン検査で肺炎の症状がみられず、自宅で療養していた。15日昼に自室で意識不明となっているのを家族に発見された。

通報で駆け付けた救急隊が心肺停止を確認。死亡後に検体を採取して検査した結果、陽性と判明した。男性には基礎疾患があったというが、市は「感染が原因で死亡したとは断定できない」としている。

他の感染者は、津市の30代男性会社員と松阪市の40代男性会社員、志摩市の80代男性、ホテル花水木(桑名市)の「舟寿司」で勤務する菰野町の50代男性調理師、明和町の50代女性保育園事務員。

このうち、津市と松阪市の男性は井村屋グループで勤務。津市の男性は10日から自宅待機し、11日に発熱した。同社で勤務し、9日に感染が判明した明和町の50代男性と直接の接触はなかったという。

一方、松阪市の男性は、この50代男性と3日に接触し、濃厚接触者として特定されていた。9日に発熱するも、10日に実施した検査の結果は陰性。16日に再び実施した検査で陽性と判明した。

志摩市の男性は、この50代男性の義父。都内から帰省した孫と先月30日に接触した。市内の高齢者施設に通所し、7日も訪れたが、検温で熱があったことから帰宅した。入院先で酸素投与を受けている。

すし店の男性調理師は9日に発熱。11日から味覚や嗅覚に異常があった。16日の検査で陽性と判明。6日まで出勤していた。県は感染経路を特定できておらず、発症前にさかのぼって行動歴を調べる。

女性事務員は10日まで、松阪市内の保育園に出勤していた。4日に発熱し、16日の検査で陽性と判明した。県は「園児と直接の接触はなかった」と説明。感染経路や濃厚接触者の特定を進めている。

鈴木英敬知事は記者会見で、井村屋グループでクラスター(感染者集団)が発生した可能性を想定し、県の対策本部内に「クラスター対策班」を設置すると表明。「集中的に接触者の調査を進める」と述べた。

四日市市で死亡した50代男性の感染が確認されたことには「心からお悔やみ申し上げる。死亡との関係については分かっていないが、重く受け止めて市と連携し、今後の対策に努めたい」と述べた。