新型ウイルス 「情報統制」、市長会が要望 誤解与える表現、削除も 三重

【住民対応の負担を理由に、情報の「統制」を求めた市長会の要望書】

市役所が住民からの問い合わせに追われていることを理由に、三重県内の市長でつくる県市長会が、新型コロナウイルスの対応に関する情報の「統制」を県に要望していたことが15日、分かった。

要望書をまとめた市長会事務局は「住民対応の負担が大きく、情報をコントロールしてもらいたかった」と説明する一方で「誤解を与える表現だった」とし、この文言を削除することを明らかにした。

要望書は10日、市長会長の櫻井義之亀山市長名で鈴木英敬知事に提出された。新型コロナウイルスの感染者などに関する情報を県や市町が早急に共有するためのルールを設けることなどを求めている。

一方で「給付等に関し、報道等により新しい情報が流れるたびに住民からの問い合わせが多数あることから、国及び県は不確定な情報の統制を行い、市町に情報提供をした上で報道発表すること」と記した。

市長会事務局によると、情報の統制は県内の1市が提案した。事務局の担当者は「提出までのスケジュールが迫る中、ある市の提案をそのまま掲載した」と説明。提案した市を明らかにしていない。

「不確定な情報」の意味について、担当者は「感染に関するデマのことではなく、政府が表明した給付金などの情報に当たる」と説明。「市に詳細な情報はなく、市民への返答に困っている」と話す。

情報の統制を求める要望について、県職員からは「そのまま読むと衝撃的な内容だ」「住民対応の負担は理解できるが、違和感がある」「情報統制とは、すごい時代になった」と驚きの声が上がった。

市長会事務局は本紙の取材に「誤解を与える表現だった」とし、情報の統制に関する文言を、要望書から削除することを明らかにした。事務局は15日午後、県に削除の意向を伝えたという。