
【津】三重県津市末広町の岩出菌学研究所が人工栽培する光るキノコ「ヤコウタケ」の栽培キットの販売が20日から始まる。幼菌が柄を延ばし傘が開くと緑色に光る鑑賞用キノコで、神秘的なキノコが自宅で楽しめる。5月末まで。
「ヤコウタケ」は亜熱帯気候の小笠原諸島や八丈島などに育つ自然に光るキノコ。同社は研究者からの依頼で平成25年に人工栽培に成功し同27年に家庭でできる栽培キットを開発した。毎年気温が安定し栽培しやすいこの時期に限定で販売しており全国各地から注文がある。
栽培キットは高さ10センチの専用透明容器▽ヤコウタケの菌糸が回った種菌▽腐葉土▽スポイト―が入る。写真付きの説明書通りにセットし直射日光が当たらない室内で育てると3―4週間で成長し2、3日光るという。
キットは津市の絵本作家、つつみあれいさんのイラスト箱入りで栽培後の容器を重ねて貯金箱に再利用できる。同社の福本武司広報室長(50)は「キノコが光るメカニズムは謎が多く分かっていない。多くの人に興味を持ってもらえたら」と話している。
1個税込み2750円。同社の「ガルガルガール・ウェブ・ショップ」と店頭で20日午前8時から販売する。問い合わせは販売会社のシエン=電話059(213)0404=へ。