「情報秘匿が感染招く」 新型コロナで開示請求 弁護士、三重県に

新型コロナウイルス感染者の立ち寄り先などを詳細に公表すべきだとして、三重合同法律事務所(津市丸之内)の村田正人弁護士(71)は2日、情報公開条例に基づき、県に公文書の開示を請求した。

請求したのは、東京都から津市を訪れて感染が確認された30代男性会社員の宿泊先や立ち寄り先など。県は報道各社の取材に男性の宿泊先を明かしたが、ホームページや発表資料などでは公表していない。

村田弁護士は請求の理由で「鈴木英敬知事は8都道府県へのアクセスを自粛するよう県民に要請しておきながら、足元で発生した感染者のアクセスポイントは風評被害を理由に秘匿している」と指摘した。

その上で「県民の生命や健康は経済的価値に優先する。情報がなければ感染を防ぐことができない」と主張。感染者の立ち寄り先は情報公開条例に定める「例外なく公表すべき情報」に当たるとしている。

また、村田弁護士は風評被害の防止に協力を求める報道関係者向けの文言を県のホームーページから削除するよう申し入れた。申し入れ書は「感染に関わる情報は風評被害ではなく実態被害だ」としている。

鈴木英敬知事は2日のぶら下がり会見で「感染のリスクや対策に必要な情報は積極的に公表しているが、本人が特定されれば差別や偏見につながるため、バランスを取りながら公表している」と説明した。

一方で「いずれにしてもいろんなことを知りたい、安心したいという思いも分かるところ。請求された情報の中身については把握していないが、通常と同様に真摯に対応していきたい」と述べた。