
【鳥羽】鳥羽水族館(三重県鳥羽市鳥羽三丁目)で31日、恒例の水中入社式があり、男女4人の新入社員が水槽内で大小約3千匹の魚たちに見守られながら同館スタッフの一員としての新たな一歩を踏み出した。
記念に残る入社式として平成18年から始まり今年で14回目を迎える。毎年多くの観覧客で賑わうが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で入場を制限し、家族と一般先着31人が入社式を見守った。
今年は新入社員7人のうち、飼育研究部と営業第一部に配属予定の男女4人が参加。水中で浮かないように重りを入れた特製のリクルートスーツに身を包み、エントランスホールに置かれた水量約800トンのコーラルリーフ・ダイビング水槽(奥行き15メートル、横16メートル、深さ5・5メートル)に潜って、三谷伸也飼育研究部長から辞令を受け取った。
辞令交付の後、新入社員は先輩から贈られたガラス磨き用スポンジで初めてのガラス磨きに挑戦した。
奥出協館長は「どうか今の感激を忘れずに経験を積んで動物に優しくお客さんに親しまれる、なくてはならない存在になって」と祝辞で呼びかけた。
静岡市出身で飼育研究部に配属される村松那美さん(22)は「一日も早く一人前の飼育係として生き物とお客様の架け橋となれるよう頑張ります」と話した。