「ヒマワリ、お帰り」 伊勢シーパラ 嫁入り「セイウチ帰館」 三重

【輸送ケージを出て飼育舎に向かうヒマワリ=伊勢市二見町江の伊勢シーパラダイスで】

【伊勢】繁殖目的で動物の貸し借りを行う「ブリーディングローン」を活用し、愛知県の「南知多ビーチランド」に期間限定で嫁入りしていた、三重県伊勢市二見町江の「伊勢シーパラダイス」のメスのセイウチ「ヒマワリ」(推定19歳)が25日、40日ぶりに伊勢シーパラダイスに帰館した。

国内では現在、9水族館で計26頭のセイウチを飼育しているが繁殖に成功したのは2館のみ。セイウチの輸入は難しく飼育数も減っているため、全国のセイウチ飼育園館が協力して繁殖に取り組んでいる。

今回は両水族館が連携して繁殖を試み、ヒマワリが2月14日に南知多ビーチランドに移動。セイウチの排卵は年1―2日といわれているため、繁殖可能な時期をペアリング相手の「キック」(雄、22歳)と同居して過ごしていた。

ヒマワリの飼育担当で南知多ビーチランドにも同行した、田村龍太副館長(43)によると、交尾は直接確認できなかったが16日午前1時15分から約30分間、水中でキックがヒマワリを抱きかかえる様子を監視カメラで確認。「妊娠の可能性は五分五分」という。

この日は、午前10時ごろに南知多ビーチランドを出発し、4トントラックで2時間半かけて伊勢に到着。スタッフらに「お帰り」と声を掛けられ、輸送ケージから住み慣れた飼育舎に戻ったヒマワリは食欲旺盛でイカナゴやサンマなどを食べた後、海獣広場に出て来館者に元気な姿を披露した。

今後は血液検査をしながら観察を続け、妊娠の有無は今年秋ごろに判明。妊娠していた場合は来年夏頃の出産となる。

田村副館長は「長距離の移動も初めてで無事に戻ってくることを最優先に考えていたのでほっとしている。大きな期待を持って観察していきたい」と話していた。