五輪延期「致し方ない」 県ゆかりアスリートらの声 三重

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて東京オリンピック・パラリンピックの最大1年の延期が決まった。両大会を目指し、努力を重ねてきた県ゆかりのアスリートやその関係者からは「大会延期は致し方ない」との声が出る一方、選手選考見直しの行方への不安の声も上がった。

「今年開催してほしい気持ちはあったが現状は難しいことは納得していた。2021年夏までの開催が決定されたとのことでまずはほっとしている」と心情を吐露したのは四日市市出身で陸上競技男子マラソンの中村匠吾選手(27)=富士通=。

昨年9月、都内で開催したマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)男子の部を制して初の五輪代表の座をつかんだ。「MGCというプロセスを経て勝ち取った代表内定であり、ぜひ維持していただきたい」と代表権の維持を切望した。

津市に本店を置く百五銀行所属で、柔道男子100キロ超級代表に2大会連続で選ばれたリオ五輪銀メダルの原沢久喜選手(27)も「昨日までと変わらず、自分のやるべきことを徹底していくのみです。いつの開催になろうとも最高のパフォーマンスを発揮できるように万全の準備をしていきます」と前を見据えた。

関係者も気を揉む。3月にハンガリーで開催のフェンシング男子エペのグランプリ大会で優勝し、同種目の個人での五輪出場をほぼ確実にした山田優選手(25)=自衛隊=を小・中学時代に指導した鳥羽市在住の鈴木満さんは、「大会が1年延期してもモチベーションが下がることはない」と元教え子の精神力に期待し、「五輪代表に選んでもらうことを祈るだけ」と願った。