三重県議会 県の議案に修正案 常任委で10年ぶり提出

【議案の修正案を全会一致で可決した環境生活農林水産常任委=県議会議事堂で】

三重県議会は11日、戦略企画雇用経済、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の各常任委員会と、予算決算常任委の各分科会を開いた。県が提出中の農業施策に関する基本計画の見直し議案に対し、村林聡委員(自民党、4期、度会郡選出)が「家族農業に関する記述がない」として修正案を提出。委員らは「的を射ている」と賛同し、修正案を全会一致で「可決すべき」とした。県議会事務局によると、常任委での修正案提出は約10年ぶり。
〈環境生活農林水産=谷川孝栄委員長(8人)〉
県はCSF(豚熱)の感染拡大を防ぐため6市町で散布しているイノシシ向けの経口ワクチンについて、冬季の散布では夏季に比べて抗体のできたイノシシの割合が増加したと明らかにした。

【CSF】
県は2月に6市町で経口ワクチンを散布した後の調査捕獲ではCSFの抗体ができている野生イノシシの割合は7・5%だったと報告。夏季の散布時期から割合が3・5%上昇し「順調にイノシシが抗体を獲得している」とみている。

新年度は「CSF対策チーム」を「CSF対策プロジェクトチーム」として正式に組織化し、担当課長ら5人に畜産課や獣害対策課などの関係職員も加わる。地域単位の防疫推進チームを設置し、農業関係者に飼養衛生管理を指導する。

【家族農業】
村林聡委員は「県食を担う農業及び農村の活性化に関する基本計画」を見直す県の議案に対し、修正案を提出。修正案の趣旨を「見直しが進む国の基本計画で家族農業について記述されていることを踏まえ、県でも家族農業についての記述が必要」と説明した。

前田農林水産部長は修正案に対し「特に意見はない」と述べた。三谷哲央委員(新政みえ、7期、桑名市・桑名郡)は「家族農業の記述は意義深い。非常に的を射た的確なもの」、中森博文委員(自民党県議団、5期、名張市)は「評価したい」と賛同した。
〈医療保健子ども福祉病院=中瀬古初美委員長(8人)〉
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う学校の臨時休校で一部の市町が休校期間を延長したことを受け、委員からは「(休校が)いつまでということなら頑張れるが、それを過ぎると難しい」との指摘があった。大橋範秀子ども福祉部長は「我々も情報がほしい」と愚痴をもらした。

【新型コロナウイルス】
県は臨時休校に伴い、放課後児童クラブに朝からの開所など柔軟な対応を要請したと報告。共働き家庭など自宅で過ごすのが難しい世帯の児童は学校で受け入れるよう市町や市町教委に要請したと説明した。

中村進一委員(新政みえ、7期、伊勢市)は「貧困家庭はどうなっているのか」と懸念を示した。大橋部長は「イベントの自粛が子ども食堂に飛び火している。県として何かできないか検討している」と述べた。

【児童ポルノ】
県は提出中の県青少年健全育成条例の改正案について説明。18歳未満の子どもに対して撮影した裸の画像などを要求した者に30万円以下の罰金を科す。半年間周知した上で、10月1日に施行する。

撮影した自身の裸の画像をメールなどで送信させられる「自画撮り被害」が全国的に相次いでいるため、有識者などでつくる青少年健全育成審議会で改正案を策定。現行条例に自画撮りの要求を禁止する条文と、違反した者に罰金刑を科す条文を加えた。
〈戦略企画雇用経済=東豊委員長(9人)〉
観光局は「600万超の再生回数」とアピールしていた観光PR動画について、広告配信中は1日当たり40―80万回だった再生回数が、広告配信終了後の現在は50件程度に落ち込んでいると明かした。

【観光PR動画】
野口正委員(自民党県議団、2期、松阪市選出)への答弁。野口委員は「これだけ減ると予想していたのか」「一生懸命に出した割に、ちょっとひどい」などと苦言を呈した。

一方、藤田宜三委員(新政みえ、4期、鈴鹿市)は1千万円の広告配信費について「大きな金額だが、それなりの成果がある」と評価。「視聴者の国籍や年代といったデータを上手に活用してほしい」と求めた。

観光局は「再生回数が非常に大きく伸びたことは成果」とする一方で「広告に頼らずに再生回数を伸ばしていくための検討が必要。ユーチューブ以外でも配信していきたい」などと説明した。

【経営相談】
雇用経済部は新型コロナウイルスの影響に関する聞き取り調査の状況を報告。これまでに聞き取った宿泊関連事業者の全てが「新型コロナウイルスの影響がある」と回答した。

県は1月下旬から今月6日までに、48社の宿泊関連事業者に影響を聴取。うち89・6%の43社が「深刻な影響がある」と回答した。相次ぐキャンセルや予約の減少を訴える声が多いという。