
【熊野】三重県熊野市が100%出資する一般財団法人熊野市ふるさと振興公社は4日、ホテル「瀞流荘(せいりゅうそう)」(同市紀和町)と湯ノ口温泉(同)に勤める幹部社員と臨時社員が金銭を着服していたため、懲戒解雇したと発表した。2人は既に全額返済しており、刑事告訴はしない。
瀞流荘の40代の男性幹部社員は、平成30年12月ごろから今年2月20日ごろまで数十回にわたり瀞流荘事務所内にある金庫から釣り銭など計336万円を着服し、パチンコなどの遊興費に使っていたという。
今年1月29日に別の社員から「出納簿と現金に大きな違いがあり、幹部職員が着服している可能性がある」と、公社の倉本卓始事務局長らに報告があり調査したところ、発覚した。
また、湯ノ口温泉の60代男性臨時社員は、入浴料16万8千円を2年ほど前から着服していた。2月25日に倉本事務局長らが事実確認したところ、着服を認めた。
公社の理事長を務める河上敢二市長は「大変申し訳なく、市民の皆さまや関係者に対し、心よりおわび申し上げる」と述べた。