在校生なしで卒業式 県立高、異例の対応 新型ウイルス警戒 三重

【教諭と保護者の拍手で見送られながら退場する卒業生ら=県立津高校で】

ほとんどの三重県立高校で1日、卒業式があった。多くは新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、在校生を参加させず、内容を一部省略するなど異例の対応を取った。卒業生は「学ぶ機会をくれた全ての皆さんに感謝します」と述べ、新たな一歩を踏み出した。今春は、1万2154人が県立高校を巣立つ。

津市新町三丁目の県立津高校の卒業式には、卒業生と保護者、教諭、来賓が出席。在校生は送辞を述べる代表生徒1人を除いて参加を見送った。同校は会場の出入り口にアルコール消毒液を設置。保護者にはマスクの着用を求め、卒業生のマスク着用も認めた。

式典の時間を短縮するため、卒業証書の授与は卒業生の返事と起立を省略。担任が名前を読み上げ、卒業生1人が代表して卒業証書を受け取った。PTA会長の祝辞は印刷物で代用。校歌斉唱は伴奏を担当する吹奏楽部を出席させず、卒業生がアカペラで歌った。

大川暢彦校長は、卒業生353人に「これからの人生は必ずしも平たんな道とは限らないが、社会は必ず皆さんの活躍を必要としている。どうか健康に十分留意し、津高校で学んだ誇りと自信を胸にたゆまぬ努力を続けて下さい」とはなむけの言葉を贈った。

在校生を代表して出席した2年の白野敦也君は送辞で「夢や目標を達成するために、どんな困難でも耐えられる先輩方の強さに驚かされました。そんな人間になれるよう、私たちも頑張ります。今まで本当にありがとうございました」と述べた。

卒業生代表の竹屋毬乃さんは答辞の冒頭で「外出するのもためらわれる中、卒業式を挙行していただきありがとうございます」とした上で、恩師や両親に謝辞を述べた。同級生らに「感謝の気持ちを忘れず、自分の選んだ道を歩んでいきましょう」と呼び掛けた。

式後、卒業生の奥田至音君(18)は「3年間あっという間だった。優しい仲間と切磋琢磨できたので入学してよかった」と高校生活を振り返った。式典内容の変更については「毎年、吹奏楽部が校歌を演奏してみんなで歌っていたので、さみしいかな」と話した。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、県教委は県立高校を2日から休校にすると決定。全日制の1校と定時制や通信制の4校は日程が休校の時期と重なったことから卒業式を中止する。