伊勢 芦浜原発闘争記を出版 柴原さん、反対活動振り返る 三重

【「原発の断りかた~ぼくの芦浜闘争記」を執筆した柴原さん(中央)と月兎舎の(左から)坂さんと吉川さん=伊勢市の月兎舎で】

【伊勢】三重県南伊勢町と大紀町にまたがる芦浜で建設が予定されていた原子力発電所の白紙撤回から20年の節目に合わせ、伊勢市辻久留町の元教員柴原洋一さん(66)は22日、37年間に及ぶ建設反対の日々を振り返った「原発の断り方~ぼくの芦浜闘争記」を月斗舎(伊勢市黒瀬町)から出版した。柴原さんは「強大な力に屈しなかった事実を伝えたい」と話した。

同書は、月兎舎が季刊誌として発刊している「NAGI」で平成27年夏から30年秋にかけて合計14回にわたって柴原さんが連載した「芦浜闘争私記」に加筆修正し、単行本化。柴原さんが運動に参加した昭和58年から白紙撤回が決まった平成12年までを中心に、地元住民による活動の経緯を年表や地図と共に振り返った。

活動を知ったNAGI編集長の坂美幸さん(50)の働きかけで連載が始まった。それまでの雑誌のスタイルとは異なる連載に、当時スタッフや読者から困惑の声も上がったが、坂さんは「身近なところから社会と関わり、足下を見直すことが大事と考えた」と振り返る。発行人の吉川和之さん(58)は「原発を知らない人にも一つのストーリーとして楽しんで欲しい」と話した。

柴原さんは「原子力技術の危険性や残虐性、そこに住む人々の戦いを知ってもらえたら」と訴えた。

四六判全220ページで2000部を発行。定価1500円(税抜き)。24日午後1時半から津市西丸之内の津リージョンプラザお城ホールで開く芦浜原発白紙撤回記念イベント会場で一般販売を開始するほか、県内主要書店や月兎舎ホームページ、楽天ブックスなどからでも購入できる。

発刊を記念して22日午後2時から、大紀町野原のカフェめがね書房で記念トークショーを開催。著書と飲み物付で参加費2100円。先着30人。問い合わせは月兎舎=電話0596(35)0556=へ。