日米、南海トラフ想定訓練 三重と愛知で、雲出川に浮橋架設

【雲出川に架けられた浮橋を渡る自衛隊車両=津市で】

南海トラフ地震を想定した日米共同の防災訓練が22日、東海地方を中心に実施された。三重、愛知両県では、自衛隊員らが米軍からの支援物資の受け取りや浮橋の設置などの手順を確認した。

日米共同訓練は21日から3日間の日程で始まった。陸上自衛隊中部方面隊を中心に陸海空の自衛隊約2600人のほか、在日米軍や自治体などが参加。支援物資の輸送や救助活動は日米共同で実施する。

訓練では、南海トラフ地震のうち東海地震が発生したと想定。三重、愛知両県では沿岸部を中心に津波による浸水被害が発生し、他の地域の基地から支援物資や部隊が被災地に送られる途中とした。

愛知県小牧市の航空自衛隊小牧基地では横田基地(東京)から支援物資を空輸してきた米空軍輸送機が到着。自衛隊員らが物資を運び出した。陸自第14旅団(香川県善通寺市)の輸送機も三重県に向かう先遣隊を乗せて降り立った。

三重県津市を流れる雲出川では、陸自大久保駐屯地(京都府宇治市)の第102施設器材隊の隊員らが長さ約87メートルの仮設の浮橋を架けた。自衛隊や国交省の車両が、出来上がった浮橋で対岸まで渡った。

浮橋は陸自が所有する「92式浮橋」で、幅員約4メートルながら50トンまで走行できる。津波で橋が流された場合などに架け、平成23年の東日本大震災発生後、宮城県での災害救助活動で初めて使われた。

訓練は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて不特定多数が集まる一般向けの見学会を中止。23日は、愛知県蒲郡市で護衛艦「いずも」を拠点とした捜索・救難訓練を予定している。