三重大付属小で重大いじめ 男児と妹被害、不登校に 県教委に申入書

【記者会見で、いじめ被害を訴えるきょうだい=三重県庁で】

三重大付属小(三重県津市)で受けたいじめに対する学校側の調査や対応が不十分だとし、被害を受けた児童と保護者が13日、加害児童への出席停止措置や再調査などを求める申入書を県教委に提出した。保護者と県庁で記者会見に臨んだ児童らは「本当は学校に行きたい」と心境を語った。被害児童が自ら会見するのは異例。保護者は「どこに相談しても十分に対応してもらえず、記者会見せざるを得なかった」と話している。

保護者らによると、いじめを受けたのは、いずれも同校に通う4年の男児(10)と、男児の妹で3年の女児(9つ)。2人とも昨年6月ごろから断続的に不登校となり、現在も登校していないという。

男児は平成28年4月に入学してから間もなく、主に登下校中に、傘で足を引っかけて転ばされたり、ランドセルに石などの異物を入れられたりと、複数の児童からいじめを受けるようになった。

女児も平成29年の入学直後から、登下校中に駅のホームや電車内で体やランドセルを押される危険行為を受けた。2年のときには10人以上の児童から悪口を言われたり、服を汚されたりしたという。

学校側は昨年7月、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定。有識者らでつくる「いじめ問題調査部会」は1月、保護者や児童らへの聞き取り結果などを踏まえて調査報告書をまとめた。

申入書は、大分県のNPO法人「全国いじめ被害者の会」の協力を得て提出。「1年のときから学校に相談しているが、3年半にわたって調査しなかった。重大にした責任は放置した学校にある」と指摘した。

その上で「加害児童に指導しても効果がなかったから、いじめが続いた。指導ではなく、法律を守らせるべき」と指摘。加害児童への出席停止を含めた措置の検討を学校側に要請するよう県教委に求めた。

保護者は記者会見で「加害者の意向に沿った報告書がまとめられた」と指摘。調査部会に所属する委員の多くが三重大教育学部の関係者だったとし、外部有識者でつくる第三者委員会による再調査を求めた。

会見には、いじめを受けた男児と女児も出席した。男児は「本当は学校に行きたい。いじめをやめてほしい」と話し、女児は「自分が学校を辞めても、いじめをした子たちは学校に行くんだと思う」と語った。

廣田恵子教育長は13日の定例記者会見で「個々の案件に何をするかは現段階では申し上げられない」と説明。「被害者の声を聞いて、いじめをなくさなければならないという思いを強くした」と語った。

三重大付属小は取材に「保護者から相談を受ける度に、加害児童への指導などで対応してきた」と説明。「継続的に家庭訪問を実施するなどし、再び登校してもらえるようにしたい」としている。