尾鷲 懐にオコゼ抱えワッハハハハー 桂山で「山の神」 三重

【懐からオコゼを出して大笑いする氏子ら=尾鷲市矢浜の桂山で(市提供)】

【尾鷲】懐にオコゼを抱えて大笑いし、五穀豊穣(ほうじょう)などを願う神事「山の神」が7日、三重県尾鷲市矢浜の桂山であり、氏子15人らが豪快に笑い声を上げた。山の神は女性とされ、女人禁制。

地元の民話によると、山の神と海の神が手下の数を競ったところ、同数で引き分けに終わろうとした。すると、海からオコゼが現れ、海の神が勝った。

山の神を慰めようと、村人らが姿の悪いオコゼを見せながら「オコゼは魚の仲間ではありませんよ」と大笑いした。山の神は機嫌を直し、春になると里に下りて田畑を守ると伝えられる。

この日、氏子らは午前8時ごろから同市矢浜の作業場でスギや竹を使って鎌や箸など16種類ほどの道具を作った。

桂山に移動すると、氏子らが作った道具と、するめや甘酒など9品をほこらの前に供えた。代表者が「オコゼでござる」と言うと全員で「ワッハハハハー」と笑い飛ばした。

オコゼを見せる役を務めた仲矩弘さん(80)は「台風が多いので心配。台風が来ないように」と願った。