障害者自動車税の免除拡充 3年度から、社会参画促進で 三重県知事会見

【定例記者会見で、自動車税の減免制度を拡充する考えを示す鈴木知事=三重県庁で】

鈴木英敬三重県知事は5日の定例記者会見で、障害者を対象に自動車税を免除する制度を拡充すると発表した。家族が運転する自動車に対して設けている障害者の通院や通学などの条件に、令和3年度から「社会参加活動」を加える。県は「免除の対象範囲を広げることで障害者の社会参加を促したい」としている。

現行の制度は、障害者名義の自動車に対して自動車税の支払いを免除しているが、障害者の家族が運転する場合には、一定の頻度で障害者の通院や通学、通勤などに利用することを免除の条件としている。

県は今回、昭和45年の制度開始以来で初となる大幅な改定に着手。障害者の家族が運転する自動車が免除を受ける条件に「障害者が社会参加活動を営むための全ての使用」を加えることにした。

また、これまで家族が運転する自動車の免除を申請するには、障害者の通勤や通学を証明する書類を提出する必要があったが、今後は「社会参加活動を証明する書類の発行は困難」として提出を求めない。

自動車の名義に関する条件も見直す。これまで障害者が18歳以上となった場合には自動車の名義を障害者本人に変更する必要があったが、家族名義のままでも減免を継続できるようにする。

県は今回の制度拡充によって、6500台分の申請が増加し、自動車税の収入が年間で約2・6億円落ち込むと見込んでいる。減免の対象とする自動車は障害者1人につき1台とする条件に変更はない。

県によると、家族が運転する自動車が減免を受ける条件として、三重など28道県が通院や通学などを設けている。9都府県が既に障害者の社会参加にも条件を広げ、10府県は条件を設けていない。

県議会は平成30年12月、障害者を対象とした自動車税の減免制度を拡充するよう求める請願を全会一致で採択していた。鈴木知事も3選を果たした昨年4月の知事選で、制度の拡充を政策集に掲げた。

鈴木知事は会見で「一人一人を尊重し、多様性を認め合う共生社会づくりを進める中で、制度の見直しを検討してきた。財政への影響や税の公平性、全国の状況も考慮して制度の拡充を決めた」と述べた。