
【度会郡】あたまの神様をまつる三重県大紀町大内山の「頭之宮四方(こうべのみやよもう)神社」(村田正和宮司)で2日、同神社に伝わる伝統神事「水取神事」があった。県内外から約50人が参列し、境内にわき出る「頭之水」を飲んで厄災を清め、健康や学力向上などを願った。
同神事は如月神事とも呼ばれ、毎年2月第1日曜日に開催。節分の頃の水は「生きる力を生み出す水」とされ、「一升」を「人生の一生」に例えて空の一升瓶に頭之水をくみ、9日間にわたって飲み干すと厄や苦を洗い流し、10日目には心身が清められて心願成就されると伝わっている。
村田宮司らが祝詞奏上などの神事を営み、杉の葉に含ませた頭之水を参拝者の頭上に振り注いだ。参拝者らは順番に頭之水を飲み、容器にくんで持ち帰った。
家族と一緒に合格祈願に訪れた中学3年生の早川優さん(15)=四日市市=は、「神様に見守ってもらえているので精いっぱい頑張りたい」と話していた。