医師より高精度 三重大 AIで心疾患の重症度判断 患者の負担減へ

【研究の意義を説明する(右から)三谷病院教授、高尾教授とビデオ通話で参加する鳥羽助教(奥)=津市栗真町屋町で】

三重大(三重県津市)の研究グループは30日、生まれつき心臓の形や機能に異常がある先天性心疾患の重症度を患者の胸部エックス線写真から判断する人工知能(AI)を開発したと発表した。身体的な負担の大きい心臓カテーテル検査なしに高い精度で評価でき、健診や診療への応用を検討している。

同大付属病院の高尾仁二副病院長や三谷義英病院教授、鳥羽修平助教らの研究グループが開発した。先天性心疾患の重症度を計る指標の「肺体血流比」は専門医でもエックス線写真から予測するのが難しく、心臓カテーテル検査で測定していた。

研究グループは、約900例のエックス線写真とカテーテル検査で判明した肺体血流比のデータをAIに学習させ、エックス線写真を読み込ませることで肺体血流比を予測できるようにした。三重大の医師らと比較した結果、AIの予測精度は専門医を上回った。

三重大で開かれた記者会見で、鳥羽助教は「医師にはできない画像の定量的な評価ができた。さまざまな分野で応用が可能と考える」と説明。三谷病院教授は「今後、日常診療の場で非専門的な先生も含めて標準的な評価ができるようになる」と述べた。