太陽光発電の規制強化を 自治会連合会が三重県に要望

【鈴木知事(中央奥)と懇談する自治会連合会の役員ら=津市羽所町で】

鈴木英敬三重県知事と県自治会連合会の役員が29日、津市羽所町のアストホールで懇談した。連合会は太陽光発電施設が周辺地域に与える影響を懸念し、規制強化を要望。鈴木知事は「新しい条例を作ることは現時点で考えていない」とし、平成29年に策定したガイドラインに基づいて業者への指導を徹底すると説明した。

連合会の水谷重信四日市支部長は「電力のマーケットを重視して太陽光発電が増え、各地で反対運動が起こっている」と指摘。四日市市内で2・5ヘクタールの太陽光発電事業が計画されていることを例示した。

その上で「大規模な森林伐採により、水資源や美しい景観が損なわれてはならない。県が太陽光発電施設のガイドラインを策定したことは承知しているが、規制を強化してほしい」と求めた。

鈴木知事は「工事の安全性や景観などで地域の懸念が顕在化している」との認識を示した上で「新しい条例を作ることは現時点で考えていないが、ガイドラインをてこに、個別の指導をしたい」と返答した。

また、水谷支部長は「網をくぐることもあり得る」とし、業者がガイドラインの適用対象となることを避けるために開発面積を分割する可能性に言及。「無造作な開発を許せば、崖崩れが起こる」と訴えた。

鈴木知事は「状況をよく見ながら、過去の災害を教訓にやっていきたい」とする一方で「法律との整合性もある」と説明。「いずれにしても、地域の懸念を払拭(ふっしょく)できるよう取り組む」と理解を求めた。

また、連合会からは剥離した道路の白線を早急に引き直すよう求める声が上がった。鈴木知事は「令和2年度中に、優先度の高い1400キロ分を全て引き直せるように取り組む」などと説明した。

出席者からは、一時停止の標識に従わないドライバーが多いことを指摘する声も。鈴木知事は「自治会の協力を得て交通マナーの啓発を進めたい」とし、来年度は高齢者への啓発などに注力すると説明した。

連合会は毎年、地域課題の共有や意見交換などを目的に、知事との懇談会を開いている。この日は県内各地の連合会支部から約60人が出席。防災減災対策や獣害対策についても意見を交わした。