防災対策など情報共有 三重県知事と広島県知事が合意

【懇談する湯﨑知事(左)と鈴木知事=伊賀市上野丸之内で】

鈴木英敬三重県知事と湯﨑英彦広島県知事は28日、三重県伊賀市上野丸之内の伊賀伝統伝承館で懇談した。防災減災対策や児童虐待防止、健康づくりの推進に向け、両県の担当者らが研究成果や対策の情報を共有することで合意。全国知事会などを通じて、国に対して防災対策への支援を継続するよう求めることも確認した。

湯﨑知事は、平成30年7月豪雨で避難した県民が少なかったことを受けて避難行動の研究を始めたと報告。「あなたの避難が、みんなの命を救う」との強いメッセージを県民に送っていると紹介した。

鈴木知事も、県民意識調査の結果を踏まえて「高齢者の避難意識が低い」と指摘。通信アプリLINE(ライン)のAIスピーカーを使った避難支援の実証が高齢者の避難意識を向上させたと紹介した。

その上で、両知事は防災の研究成果や取り組みの情報を両県の担当者レベルで共有していくことで合意。国の「三か年緊急対策」が終了した後も財政措置の継続を国に提言していくことも確認した。

また、湯﨑知事は災害で決壊した場合に人的被害が出る恐れがある「防災重点ため池」の廃止や統合を迅速に進めるため、国に登記制度の改正を検討するよう求める必要性を強調。鈴木知事も応じた。

健康づくりの議論では、鈴木知事が「県民が幸福度を判断する際に最も重視している項目」と説明。機運醸成に向けて県民会議を設けたことや、ウエアラブル端末の活用を計画していることを紹介した。

湯﨑知事は、糖尿病の専門医が患者への指導内容を地域の医師に遠隔で助言する「DMステーション」を広島大に開設したと紹介。デーモン閣下を起用し、がん検診の啓発を実施していることも紹介した。

懇談に先立ち、両知事は伊賀伝統伝承館で県組紐協同組合の松島俊策副理事長に教わりながら組みひもの制作を体験。DMG森精機の伊賀事業所(同市御代)も訪れ、工作機械の生産現場を見学した。

両県は共通課題の解決策を探るため、平成25年度から懇談の機会を設けている。湯﨑知事は27日に2日間の日程で来県し、津市の県児童相談センターや井村屋グループなどを視察していた。