航空測量を地籍調査に活用 津市、新年度に地籍図作成へ 全国初 三重

【記者会見に臨む前葉市長=津市役所で】

【津】土地の所有者や境界を特定するための地籍調査で、三重県の前葉泰幸津市長は21日の定例記者会見で、航空測量による山村部の境界調査をもとにした地籍図を新年度に作成すると発表した。山村部は高齢化や過疎化が進んでいる上、険しい地形が多いため所有者の現地立ち会いが難しく、効率的な地籍調査が課題となっている。地籍図として認められれば全国で初めての試みとなる。

地籍調査は所有者の現地立ち会いや測量作業が必要で、時間がかかる。国交省が平成30年に航空測量を活用したマニュアルを策定。収集したデータを所有者が境界を確認し合う判断材料にすることで現地立ち会いの手間を省くことができるようになった。

市は昨年6月に国のモデル事業として、同市一志町波瀬須氐の山村部約1・3平方キロメートルをヘリコプターで測量。樹種の違いや地形、航空写真などのデータを公図に重ねて筆界案を示し、現地立ち会いの代わりに土地所有者に確認してもらった。

新年度には筆界案を元に境界図をまとめ、地籍図と地籍簿を作成する方針。県の認証を受けた上で、法務局に提出する。令和2―3年度に美杉町八手俣と同町下之川の土地についても航空測量に基づいた筆界案を土地所有者に確認してもらう予定。

前葉市長は「地籍調査は市民にとって社会のインフラ。より簡略な手続きを迅速に取ることができるのであれば、調査がさらに進む」と航空測量の活用に期待。市のモデル事業が問題ないと判断されれば、地籍調査での導入が全国的に広がるとの見通しを示した。