鉄道の整備変遷を解説 「伸びゆく近鉄」をよみとく 津で講演 三重

【軌間拡幅について解説する福原さん=津市一身田上津部田の県男女共同参画センターで】

【津】近畿日本鉄道の名物広報マンで知られる福原稔浩さん(63)の講演会「60年代の基礎をつくった軌間拡幅~映画『伸びゆく近鉄』をよみとく」が12日、三重県津市一身田上津部田の県男女共同参画センターであった。福原さんは高度成長期に県内で鉄道交通網が整備された変遷を分かりやすく解説し、県内外から約150人が聴講した。

県総合博物館で開催中の企画展の一環で開催。定員の2倍を超える応募に会場を変更し実施した。

福原さんは記録映画「伸びゆく近鉄」から、線路幅が狭い名古屋―中川間の軌間拡幅を計画していた昭和34年に伊勢湾台風が襲来し、各地で線路が寸断する被害の中で全社一丸で繰り上げ工事を完遂した経緯を紹介した。

当時の社長、故佐伯勇氏について「ワンマンだが決断力があり常に社員を思った。車掌時代に肩をたたいて『頑張れよ』と言われ鳥肌が立つくらいうれしかった」と回想した。

近鉄のみにとどまらず蒸気機関車やJR特急くろしおなど県内の鉄道史を網羅する豊富な見識を披露。懐かしい列車の写真が映し出されるたびに会場から歓声が上がった。

神戸市の鉄道会社社員、陽山慶さん(46)は「社会の使命感をもって取り組む姿に熱いものを感じた。生まれる前の話が聞けてよかった」と感想を述べた。