南伊勢町と皇大、連携プロジェクト 「純米大吟醸・道行竈」で地域活性化 三重

【日本酒の完成を祝うプロジェクトメンバーと若戎酒造の関係者ら=伊賀市で(チーム道行竈提供)】

【度会郡】地域活性化や耕作放棄地の解消を目的に、三重県南伊勢町道行竈(みちゆくがま)の住民らと皇學館大学(伊勢市)が「南伊勢地域連携日本酒プロジェクト」に取り組んでいる。11月には、自分らで育てた酒米「神の穂」を醸造した「純米大吟醸 道行竈」が完成。来年1月12日にお披露目イベントを行い、販売を開始する。

町内には平家の落人伝説の残る集落が7つあり、同地区もその一つ。昔から豊富な水源を利用した米作りが盛んだったが、現在は人口38人の限界集落で後継者不足となり、耕作放棄地が増えているという。

同地区の米作りを復活させようと、町と同大が締結した包括連携協定の一環として、昨年12月にプロジェクトがスタート。住民や町内外の協力者が「チーム道行竈」を結成した。

約35アールの耕作放棄地を復田し、4月に田植えを実施。島田安明会長(67)を中心に町で初めてとなる神の穂の栽培に取り組んだ。

醸造はプロジェクトに賛同した伊賀市の若戎酒造に依頼し、今年収穫した1440キロの米で酒造りを行った。11月に同酒造で完醸祭があり、関係者らが日本酒の完成を祝った。

出来上がったお酒はフルーティーな香りで口当たりの良い味わいが特徴。ラベルは、水田風景を背景に稲穂や美しい水が流れるイメージのイラスト、同地区に伝わる紋章を文字の回りに配置した。千本限定で1本720ミリリットル、3千円(税込み)。同酒造や伊勢志摩地域の販売店5店舗などで購入できる。

今後はチーム道行竈を法人化し、酒販免許を取得する予定で、ガバメントクラウドファンディングも始める。コシヒカリを栽培してさらなる耕作放棄地の解消にも取り組んでいく。

島田会長は「日本酒造りをきっかけにいろんな人に道行竈に来てもらい、地域を元気にしていきたい」と話した。

問い合わせはチーム道行竈事務局=電話090(6640)5227=へ。