「娘の供述に一貫性」 監護者性交、義父に懲役7年 津地裁判決 三重

義理の娘=当時14歳=と性交したとして、監護者性交の罪に問われた県内に住む無職の義父(45)の判決公判が17日、三重県の津地裁であり、田中伸一裁判長は懲役7年(求刑・懲役8年)を言い渡した。

義父は捜査段階で娘との性交を認めたが、公判では否認に転じ、無罪を主張。娘と義父の供述の信ぴょう性が争点となっていた。

判決理由で田中裁判長は「娘は当初から一貫して義父から性交されたことを明確に供述している」と述べた。一方、義父が捜査段階の供述を翻したことについては「合理的な説明をなしえていない」と指摘し、無罪の訴えを退けた。

その上で「14歳と幼い娘の未熟さにつけ込み、性交に及んだ犯行態様は卑劣で悪質」と強調。「娘が中学校に入学する前から自己の性欲を満たすために継続的に性的行為を繰り返しており、厳しい非難に値する」と断じた。

判決などによると、義父は1月上旬から2月上旬の間に、県内の自宅で、同居する娘が18歳未満であると知りながら親としての影響力に乗じて性交した。義父は妻(娘の母親)らとも同居していたが、妻らは仕事などで留守にしており、自宅にいたのは義父と娘の2人だけだった。

義父は娘が小学4、5年の頃から同居するようになった。性的虐待は娘が小学6年の頃から始まり、約3年間続いた。娘が今年2月、母親や学校に打ち明けて発覚。娘は学校で、女性教師に義父から受けた性的虐待について説明した際、「逃げてもどうせされる。生理が長いほうがいい」などと話していた。

監護者性交罪は平成29年の刑法改正で新設された。18歳未満の人に対し、親などの監護者が支配的な立場を利用して性交をした場合、暴行や脅迫がなくても罪に問える。

■無罪主張、信用できず
無罪を主張した被告に対し、津地裁(田中伸一裁判長)は懲役7年(求刑・懲役8年)の判決を言い渡した。義理の娘に対する監護者性交の罪に問われた義父の裁判。田中裁判長は「不合理な弁解に終始し、反省の態度が見られない。監護者性交一件の事案の中でも重い部類」と指摘した。

裁判の争点は娘と義父の供述の信ぴょう性だった。弁護側は義父が捜査段階で娘との性交を認めた理由について「性交を広い意味で捉え(わいせつ行為が性交に含まれると)思い違いをしていた」と主張。だが、田中裁判長は義父が捜査段階でわいせつ行為と性交を区別して供述していたことを指摘し「公判供述は信用できない」と結論づけた。

一方、田中裁判長は娘の供述について「性交の行為を供述することは多大な羞恥心を生じさせ、架空の被害をあえて供述する理由になるとは想定しがたい」と判断。「義父が娘の監護者としての影響力に乗じて性交を行ったことは明白」と述べた。

義父の娘に対する性的虐待は娘が中学校に入学する前から続いていた。田中裁判長は義父の性犯罪に対する常習性を指摘し、「厳しい非難に値する。同種事案の中でも相応に重い」と懲役7年の実刑判決を下した。