不妊治療と仕事、両立支援 三重県など6団体が協定

【協定を結んだ鈴木知事(左から3人目)ら=三重県庁で】

三重県など6団体が16日、不妊治療と仕事の両立を支援する協定を締結した。不妊治療を受けている人に安心して仕事を続けてもらえるよう、正しい知識の普及や相談体制の整備に努めると明記。県によると、不妊治療と仕事の両立を支援する協定を結ぶのは都道府県で初めて。鈴木英敬知事ら各団体の代表が県庁で協定書に署名した。

締結したのは、県と県経営者協会、連合三重、県医師会、県産婦人科医会、三重労働局。「仕事を続けながら治療を受けるには、労使や医療関係者の協力が必要」と考えた県が、締結を呼び掛けて実現した。

県が今夏、不妊治療を受けている県民を対象に実施したアンケート調査の結果によると、少なくとも14%が仕事を辞めたり、変わったりしたほか、66%が「仕事と治療の両立が難しい」と回答したという。

協定は、不妊治療と仕事を両立するための機運醸成や不妊治療を受けやすい環境づくりで連携を図ると明記。不妊治療に関する正しい知識の普及や職場での理解促進、相談体制の整備などで協力すると定める。

県経営者協会の小倉敏秀会長は締結式のあいさつで「治療との両立に悩む方は多く、就業機会がなくなれば会社も大きな損失。ライフプランを実現してもらえるよう、職場環境の整備に努める」と述べた。

県医師会の松本純一会長は「妊娠、出産、育児の理解は進んでいるが、就労しながらの治療は難しい状況にある」と指摘。「産婦人科が注目されがちだが、男性不妊の治療にも関心を持ってほしい」と語った。

鈴木知事は「不妊治療を受けるため、会社に降格願いを出した」などと、切実な声が寄せられていると紹介。「希望をかなえるには職場の理解が必須。皆で県全体の空気を変えよう」と呼び掛けた。