三重県議会常任委 合同防災訓練「見込み甘かった」 経費想定超え追加計上

【補正予算案の説明を聞く防災県土整備企業分科会=三重県議会議事堂で】

三重県議会は11日、総務地域連携、防災県土整備企業、教育警察の各常任委員会と、予算決算常任委の各分科会を開いた。防災県土整備企業分科会で、県は10月に松阪市内を主会場に開いた近畿ブロック合同防災訓練の開催経費が想定の約1・6倍に膨らんだとして、提出中の12月補正予算案に追加分の2600万円を計上していると明らかにした。委員は「積算が甘かったのでは」と指摘。防災対策部は会場に車両を搬入するための地盤改良に費用がかさんだと説明した上で「見込みが甘かった」と認めた。

 

〈防災県土整備企業=木津直樹委員長(9人)〉
近畿ブロック合同防災訓練の開催経費の増額を含む約5200万円を追加する一般会計補正予算案の防災対策部関係分など2議案を全会一致で「可決すべき」とした。ただ、開催経費の大幅な増額には一部の委員が「膨大な補正はどうかと思う」と苦言を呈した。
【訓練費】
県は過去の開催県を参考に、当初予算では訓練費に約3800万円を計上。訓練会場の設営費や地盤改良に費用がかさんだ結果、開催経費は想定の約1・6倍の約6400万円に膨らみ、不足分を補正予算案に計上した。

奥野英介委員(草莽、4期、伊勢市選出)は「積算が甘かったのではないか」と指摘。県当局は「見込みが甘かった。今後は教訓にしてしっかりやりたい」と答弁した。これに対し、奥野委員は「何のための予算かを精査しながらやらないと、全ての予算がこんなふうになったらむちゃくちゃになる」と述べた。
【風水害】
県は10月の台風19号による県内の被害総額は31億2800万円、同月の記録的大雨による被害総額は7億4500万円に上ると報告。784ヘクタール分の農産物に被害があった。

住宅では台風19号により伊勢市などで32棟の床上浸水、28棟の床下浸水が発生。記録的大雨により、紀北町の1棟が一部損壊したほか、尾鷲市などで16棟の床上浸水、34棟の床下浸水が起きた。

 

〈総務地域連携=廣耕太郎委員長(8人)〉
県は安全で快適な自転車の利用を目指す「自転車活用推進計画」(仮称)の素案を示した。自転車を通じた観光振興や県民の健康増進を図り、自転車保険への加入率を高めるための啓発なども進めると定めた。
【自転車活用】
平成28年に成立した自転車活用推進法や昨年6月に閣議決定された自転車活用推進計画などを踏まえて策定。令和2年度からの4年間を対象とし、年度内にも最終案をまとめる。

計画に対し、石田成生委員(自民党県議団、3期、四日市市選出)は「自転車が走りやすい道路だとは思えない」と指摘。「ハード整備も大変になってくると思うが、どのように進めるのか」と尋ねた。

県当局は「幅員が狭く、自転車の走行が危ない道路があることも事実。どこまでハード整備をするかは難しいが、自動車に対して自転車の安全確保を呼び掛ける啓発などでフォローしたい」と説明した。

稲森稔尚委員(草の根運動いが、2期、伊賀市)は自転車保険への加入を義務付ける条例の制定を要請。「条例を制定した県ほど自転車保険の加入率が伸びている。計画は条例に慎重な書きぶりだ」と述べた。

県当局は「自転車保険の加入率は民間のデータしか存在しない」と説明。条例については「国が示す標準条例は、加入を義務や努力義務としている。委員の意見を踏まえ、関係部局と検討したい」と返答した。

 

〈教育警察=田中智也委員長(8人)〉
県警は令和2年度から始まる「みえ県民力ビジョン・第3次行動計画」(仮称)の最終案を説明し、子どもが緊急時に避難する「子ども安全・安心の店」の認定事業所数を令和5年までに現状の4倍に増やす方針を示した。
【安全・安心の店】
新潟県で下校中の女児が殺害された事件などを受け、県警は令和5年までに、子ども安全・安心の店の認定事業所を現在の約260から千以上に増やし、見守りを強化する方針を掲げた。小松雅和生活安全部長は「1学区に3カ所以上設ける」と説明した。

田中祐治委員(自民党県議団、2期、松阪市選出)は安全・安心の店の周知方法を尋ねた。小松部長は「事業所や所在地を県警のホームページで公表している」と回答。田中委員はインターネットでは子どもが把握できない可能性を指摘し、周知方法に工夫を求めた。
【刑法犯認知件数】
県警は刑法犯認知件数をみえ県民力ビジョン・第3次行動計画で示す「犯罪に強いまちづくり」の主指標に据えている。県内の刑法犯認知件数は平成14年の4万7600件をピークに減少し、30年は戦後最小の1万1200件。今年は年末までに約1万件を見込む。来年以降は毎年7%ずつ減少させ、令和5年には7500件未満を目標に掲げた。