2050年までに温室効果ガス排出ゼロ 脱炭素へ三重県が宣言 国ペース上回る目標

【定例記者会見で「脱炭素宣言」を発表する鈴木知事=三重県庁で】

鈴木英敬三重県知事は4日の定例記者会見で、2050年までに温室効果ガスの排出をなくすと掲げた「脱炭素宣言」を発表した。産業革命以降の気温上昇を2度未満に抑えることを目指した「パリ協定」が、来年から実施段階に移行するのを前に発表。平成28年に開かれた伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)の首脳宣言で「パリ協定の着実な実施」が盛り込まれたことも踏まえた。

宣言は「ミッションゼロ2050みえ」と題し、2050年までに県内から排出される温室効果ガスを実質的になくすと表明。「脱炭素社会の実現に向け、県が率先して取り組む決意」と明記した。

「四日市公害の経験から日本の公害問題に解決の道を拓(ひら)き、産業廃棄物税の導入、レジ袋の有料化など、全国に先駆けた環境の取組を進めてきた」と県の実績を強調。「必ずや結果を導き出せる」と記した。

2050年までに温室効果ガスをゼロにする目標は「今世紀後半の早い段階で排出量をゼロにする」という国のペースを上回る。全国では6都府県と5市が既に同様の宣言を発表しているという。

県内から排出される温室効果ガス(二酸化炭素)は平成28年度中で約2600万トン。11年間で11%改善した。一方、同年度の二酸化炭素吸収量は36万7千トン程度といい、県は吸収量の増加も目指す。

津市北河路町の「メッセウイングみえ」で15日に開く「みえ環境フェア」のオープニングイベントで、鈴木知事が宣言を読み上げる。会場では、小泉進次郎環境相のビデオメッセージも上映する。

また、鈴木知事はフェアに先立ち、6日に環境省を訪れ、小泉環境相と「地域の脱炭素化」をテーマに対談する。県内の気候変動に関する状況を報告し、宣言に向けての決意などを伝えるという。

鈴木知事は「県内でも気候変動の影響と考えられる豪雨災害や熱中症患者の増加、農水産物の被害などにより、県民の生命や暮らしが脅かされる状況。率先して脱炭素に取り組む決意を示したい」と述べた。