特別支援必要な子の冊子 「カルテ」に抵抗感、名称変更 三重県教委

【特別支援教育のあり方を巡って議論する総合教育会議=三重県庁で】

三重県教委は二日に開いた総合教育会議で、特別な支援が必要な児童や生徒に配布している冊子「パーソナルカルテ」の名称を変更することを明らかにした。保護者から「カルテという名称に抵抗がある」との指摘が相次いだため。年度内にも「支援情報ファイル」に改める。一方、会議の委員からは「ソフトなネーミングを考えてほしい」と、新たな名称に対しても指摘の声が上がった。

県教委によると、パーソナルカルテは特別支援学校などに通う子どもたちの必要な支援や体調、生育の状況などが書かれている。保護者が記入して学校に提出し、進学先の学校などに引き継ぐ。

特別な支援が必要な子どもたちへの「切れ目ない支援」を目的として、県教委が平成24年度から導入している。配布は増加を続け、30年度分は5年前の約5倍に当たる約5900冊に上った。

冊子の名称に対し、保護者からは「病院をイメージさせる」との意見が相次いでいたという。県教委は市町への聞き取りの結果なども踏まえ、年度内にも「支援情報ファイル」に変更することにした。

一方、この日の会議で新たな名称を提案した県教委に対し、伊勢市在住で地元PTAの役員を務めた原田佳子委員が「支援情報ファイルで良いのか。保護者と学校がつながる重要なツールだ」と指摘した。

県教委の担当者は「カルテという言葉は病院をイメージさせるという意見の一方で市町からは『名称を変えるのはどうか』との指摘もあった。一般的な名称に変更することにした」などと説明した。

これに対し、原田委員は「保護者から名称を募っても良いのでは」と提案し、鈴木英敬知事も一部の市町では独自の愛称を使用していると紹介。県教委の担当者は「ご意見として賜る」と返答した。

この日の会議では、それぞれの子どもに応じた特別支援教育を進めるための取り組みなどを巡って議論。県教委が令和二年度からの適用を目指す次期教育施策大綱の中間案にも意見を出し合った。