差別の現実、深く学ぶ 三重県内10年ぶり全国人権・同和教育研究大会

【あいさつを述べる桒原代表理事=津市北河路町で】

第71回全国人権・同和教育研究大会(全国人権教育研究協議会など主催、伊勢新聞社後援)が30日、三重県津市内の17カ所で始まった。全国から集まった教員らが、学校現場で取り組んでいる人権教育や活動を発表した。12月1日までの2日間で約1万人が参加する。県内開催は平成21年以来、10年ぶり6回目。

協議会は差別やいじめの対象となる子どもの学習機会を守ろうと昭和28年に発足し、三重など全国36都府県・政令指定都市の人権教育研究団体が加盟。今年は「差別の現実から深く学び、生活を高め、未来を保障する教育を確立しよう」をテーマに掲げる。

同市北河路町の市産業・スポーツセンター「サオリーナ」で開会式があり、元伊賀市立柘植中学校長で協議会代表理事の桒原成壽氏が「私たちの実践が問われている。全国からの参加者には積極的に自らの実践を紹介し、交流を深めてほしい」とあいさつを述べた。

来賓で文部科学省の大濱健志児童生徒課長は「全国の人権教育が一層充実することを願う」と萩生田光一文科相の祝辞を代読。鈴木英敬知事は「全国各地から来た皆さんを心から歓迎する。三重の秋冬の味覚を目いっぱい食べてほしい」と呼び掛けた。

このほか特別報告もあり、県内の学生や会社員が差別問題に取り組んだ経験を発表。男性会社員は中学時代に祖母から被差別部落出身の同級生宅で遊ぶことを反対された過去を明かし「意識を変えるのは難しいが、次の世代に正しい知識を伝えたい」と語った。

午後は市内で分科会を開催し、教員らが人権教育の成果などを披露した。12月1日は分科会のほか、県民人権講座を同市一身田上津部田の県総合文化センターで開催。インターネット上の差別発言やアイヌ民族、性的少数者(LGBT)をテーマに取り上げる。