両陛下、伊勢神宮外宮を参拝 即位礼の終了報告 古式装束、玉串ささげ拝礼

【参拝を終え馬車で移動される天皇陛下=伊勢神宮外宮で】

天皇皇后両陛下は伊勢市滞在2日目の22日、同市豊川町の伊勢神宮外宮に参拝し、即位礼と大嘗祭を終えたことを報告された。「即位礼及び大嘗祭後神宮に親謁の儀」と呼ばれる即位関連の重要な儀式の一つで、大正、昭和、平成に続き4回目。両陛下そろっては昭和3年、平成2年に次いで29年ぶり3度目。一般参拝は一時停止されたため、市民は儀式の模様を見られなかったが、古来の正装に身を包んだ両陛下と侍従、女官らの列は、雨よけに仮設された白木の雨儀廊(うぎろう)に映え、平安時代を想起させた。

両陛下は午前9時に宿泊先の内宮を2台の御料車に分かれて出発。沿道に集まった多くの市民らに手を振って応えながら、外宮行在所(あんざいしょ)へ。湯水で身を清めた後、装束を着けて同10時半ごろご親謁が始まった。

天皇陛下は赤茶色の黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)と真っすぐ立った立纓御冠(りゅうえいのおんかんむり)、外面に錦を張った靴の御挿●(おんそうかい)の正装姿で、手には笏(しゃく)を持たれた。上皇さまが平成の即位時の神宮親謁で使われた2頭立ての馬車(昭和3年製)に乗り、小雨の降る中、参道を進んだ。

板垣南御門前で降車後、三種の神器のうちの剣と璽(勾玉)を掲げ持った侍従を前に、正殿まで約75メートルの雨儀廊を歩いて進んだ。正殿で神宝や幣物を奉納、玉串をささげて拝礼された。殿内では妹の黒田清子・神宮祭主が、天皇のささげた玉串を奉持し、供えて陛下に一礼したという。

この後、皇后さまが参拝に向かわれた。皇后さまは即位礼正殿の儀と同様、十二単(ひとえ)に御垂髪(おすべらかし)、額には輝く■子(さいし)を着け、ヒノキの扇を手にした正装。参道では即位パレードで使われたオープンカーの使用を予定していたが、雨のため御料車に変更して移動。皇后さまも正殿に上がり、玉串をささげて拝礼された。

両陛下合わせて約一時間半の「親謁の儀」は雨模様で寒さも強まる中、厳かに進められた。両陛下は参拝後、御料車で宿泊先の内宮に向かわれた。

両陛下の神宮参拝は即位後初。天皇陛下の参拝は、皇太子として全国高等学校総合体育大会臨席のため来県した昨年7月以来、1年ぶり。両陛下そろっての参拝は、長女愛子さまも伴われた式年遷宮後の平成26年7月以来、5年ぶり。23日は内宮に参拝する。

この日の参拝は即位礼、大嘗祭を終えたことを天皇自ら皇室の祖先の天照大御神に報告し、み代の弥栄と人々の平安を祈念する趣旨で、天皇一代に一度の参拝として特に「ご親謁」と呼ばれている。
●は「革」へんに、つくりが「圭」の字。■は「金」へんにつくりが「叉」の字。