伊勢 警察官ら沿道市民和ませる 物々しさ払拭で配慮 三重

【母校の校歌を歌う奈良県警の警察官(右端)と手拍子で応える市民ら=伊勢市で】

【伊勢】天皇、皇后両陛下が三重県に来県された21日、伊勢市内には他府県から応援の警備陣として派遣された大勢の警察官の姿があり、沿道に集まった市民と和やかに交流していた。

天皇陛下が伊勢神宮を参拝する際、必ず通過する通称「御幸道路」には、両陛下を一目見ようと人だかりができた。外宮―内宮間をつなぐ総延長約5・3キロの道路。その中ほどにある皇學館大(同市神田久志本町)周辺の沿道では、奈良県警の警察官が集まった人らに「前に出ないで」などと呼び掛けていた。

日が暮れていき、寒さが増す中、集まった人らをもてなそうと、同県警の男性警察官(22)は拡声器を手に身の上話を紹介。高校時代は野球部だったと語り、校歌を歌い出した。「聴衆」に手拍子を求めると、皆が音頭を取り、声を出して笑う人もいた。

両陛下の車列が通過する直前になると、警備陣も帽子と「警察」と書かれた黄色の腕章を取り、人だかりに紛れ、両陛下を見送った。警察官の姿を前面に出さないことで、警備の物々しさを払拭(ふっしょく)するための配慮という。