個人情報保護へ規制を 消費生活ジャーナリストの岩田氏 本紙政経懇話会 三重

【講演する岩田氏=津市大門の都シティ津で】

【津】伊勢新聞社政経懇話会11月例会が21日、三重県津市大門の都シティ津であった。消費生活ジャーナリストの岩田昭男氏(67)が「日本人とキャッシュレス~キャッシュレス後の世界を占う」と題して講演し「これからはキャッシュレスは個人情報が中心。厳しい(情報管理の)規制で個人の権利を守る必要がある」と述べた。

岩田氏は、現金を使わず電子マネーなどで支払いをするキャッシュレスの比率を「中国60%、韓国90%以上だが日本は20%と先進国の中でかなり低い」と指摘し「インバウンド消費拡大や貨幣の製造コストを減らすため、オールジャパンで促進している」と説明した。

政府主導で進めるポイント還元事業について、来年6月末までの無料期間以降は加盟店手数料が発生するとして「払えずパニックになり高齢の夫婦が営む中小店では廃業するケースが増えるのでは」と案じた。

キャッシュレス化が進めば予約から決済までスマホで一本化しストレスフリーになる一方で「個人情報の漏えいが心配になる」と懸念を示した。

個人情報を管理・保護しつつ情報を事業者に提供し利益を還元する組織「情報銀行」にさまざまな業界が注目していることに触れ「シェルターが基本であるべきだが情報販売しか目にない。消費者が置いてきぼりなのが問題」と警鐘を鳴らし「日本も個人重視の欧州型の厳しい規制を敷き権利を守らないといけない」と強調した。

岩田氏は早稲田大大学院修了後月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。