オスプレイ懸念、県市に差 防衛省側に要望書 三重

防衛省と米軍が12月に実施する合同訓練で使われる米海兵隊の輸送機「オスプレイ」が三重県伊勢市の陸上自衛隊明野駐屯地に飛来することを受け、県と市は20日、万全な安全対策を求める要望書を防衛省側に提出した。2月に続く飛来に「極めて遺憾」と抗議していた市は、この日の要望書でも「市民の不安は払拭されていない」と指摘。一方、県に抗議の予定はなく、要望書にも市のような指摘の文言はなかった。

市の要望書は、15日付で東海防衛支局に提出した抗議文に言及。「オスプレイに対する市民の不安は払拭されていない」とし、要望項目の筆頭に「オスプレイを使った訓練を常態化しないこと」と記した。

県の要望書は「県民生活に不安を与えたり、支障を来したりすることがないよう要望する」とし、オスプレイを使った訓練の常態化を避けることも求めたが、飛来に対する認識や指摘の記述はなかった。

県防災対策部は「訓練の実施はやむを得ないが、十分な安全確保と情報提供を求めて要望書を提出することにした」と説明。市のような抗議文の提出については「県としては予定していない」としている。

この日、県防災対策部の日沖正人部長が名古屋市中区の防衛省東海防衛支局を訪れ、鈴木英敬知事名の要望書を森卓生支局長に手渡した。鈴木健一市長も同行し、同じく要望書を提出した。

森支局長は「要望は、しかるべき者にしっかりと申し伝える」とし、駐屯地内に対策本部を設けて夜間巡回や騒音測定に当たると説明。今後の合同訓練は「関係自治体の懸念に最大限配慮する」と述べた。

日米合同訓練は12月1―13日に実施され、オスプレイが機体整備などの目的で明野駐屯地に着陸する予定。オスプレイが訓練で県内に飛来するのは、2月の日米合同訓練に続いて2回目となる。