いなべ市長選 日沖氏が無投票5選 教育など注力 三重

【無投票で5期目の当選を決め辻後援会長(右)、玲子夫人(左)らと万歳三唱する日沖氏(中)=いなべ市大安町高柳で】

【いなべ】任期満了(12月20日)に伴う三重県のいなべ市長選は17日告示され、現職の日沖靖氏(60)のほかに立候補の届け出がなく、無投票での5選が決まった。日沖氏は午後5時過ぎ、同市大安町高柳の後援会事務所で当選の報を受けると、玲子夫人(59)や集まった多くの支持者らと喜びを爆発させ、万歳三唱した。

これまで力を入れてきた教育と福祉に加え、防災、産業振興などを公約に掲げて挑んだ市長選だったが、無投票となり、日沖氏は「教育では小学校に導入済みの最先端技術を中学校に拡大し、効率的でわくわくする授業を目指す。児童が屋外で水泳が出来ない猛暑が続いており、屋内に温水プールを建設する。民間委託でオールシーズンの水泳教室を開けば、少子高齢化が進む中では全国のモデルになる」と話した。

さらに「市内の豊かな自然を生かしたキャンプ場の整備などを進め、森林の新たな価値を生み出したい。観光や農業で新たな産業を立ち上げたい」と意気込んだ。その上で「新たな投資を呼び込んで、いなべをもっと誇れて愛着の持てる町にしたい。もっと頑張れという励ましの無投票だと思うので、一層頑張っていきたい」と気を引き締めた。選挙事務所には近隣の首長や地元選出の県議らが駆け付けて祝福した。
■定住策、問われる手腕■
いなべ市長選は、現職の日沖靖氏(60)が無投票で5選を果たした。

出陣式では、近隣の首長や地元選出の県議ら約480人(主催者発表)が駆け付けるなど華やかな船出となり、現職の強みを見せた。

当選の報を受けた日沖氏は「ひた走りに走ってきて、新庁舎建設や『にぎわいの森』整備などで結実できた」と4期16年の実績に自信を示した。

だが、全国的に超高齢化社会へと突入していく中、市政は順風満帆ではない。5期目に向けて日沖氏は「高速道路整備などで注目されている今だからこそ、機会を逃すことなく、自然や風土、農や食に磨きをかけ、新たな魅力を発信し、新産業を立ち上げたい。全市ににぎわいを拡大していくのが課題」と語り、防災施設整備、少子高齢化対策、工業や農業の振興、森林の活用などの政策を進めたい考えだ。

課題が山積する中、「市民に『田舎だから出来ない』ではなく、可能性があると認識してもらえれば、もっと素晴らしい町になるし、一緒に創り上げていきたい」と日沖氏。4期16年の実績を生かしつつ、市の新たな魅力を発信し、交流を定住につなげるための政策を打ち出せるか、手腕が問われている。