横山氏庭園、国登録記念物に 有形文化財は木枯亭など8件 三重

【登録記念物に選ばれた横山氏庭園(県提供)】

国の文化審議会は15日、133件の建造物を登録有形文化財に、4件の名勝地を登録記念物に指定するよう萩生田光一文部科学相に答申した。三重県内からは西方寺木枯亭(鈴鹿市)など8件が登録有形文化財に、横山氏庭園(菰野町)が登録記念物に選ばれた。名勝地関係の登録記念物は県内で初めて。

県内から答申された建造物は木枯亭のほか、伊達家住宅(鈴鹿市)の主屋1棟と横山家住宅(菰野町)の主屋や旧診療所など6棟。近く指定され、県内の建造物の登録有形文化財は271件となる。

木枯亭は真宗高田派・光雲山西方寺の境内にある書院で、明治前期に建てられた。さやの間や床、棚を備えた座敷がある。当時の住職と交友のあった俳人山口誓子(明治34年―平成6年)が命名した。

伊達家住宅の主屋は切妻屋根の木造2階建てで、明治中期に建てられた。伊達家は白子港の海運と伊勢街道を利用した商家。住宅は明治中期の商家の家屋構成を示し、街道沿いの歴史的景観に寄与している。

横山家は江戸期に名主を務めた旧家で、明治期に病院を開院。住宅の主屋や旧診療所は江戸後期から明治後期に建てられた。中でも明治期に設計された茶室の尽日庵は、数寄屋建築の好例とされる。

登録記念物に答申された横山氏庭園は横山家住宅内にある庭園で、昭和43年に造られた。庭園研究者の重森三玲(明治29年―昭和50年)が設計。枯山水の表庭を配するなど意匠性が高い。

登録有形文化財は近代建築を守るため、築後50年が経過し、歴史的景観に寄与する建造物などを対象に国が指定。登録記念物は観賞価値の高い名勝地が対象で、保管に必要な設計管理費の半額を国が補助する。